罠の中の地味に怒る
本文
ハニートラップに引っかかった。
何だよ。意味が分からない。
僕は彼氏いない歴=年齢の冴えないサラリーマンだ。
恋人募集でマッチングアプリを始めた。
しかしどうもうまくいっていない。
諦めかけたその時だった。
1人の女性から声がかかった。
これはもう受けるしかない。
彼女とは思いのほか気が合った。
僕はいろいろ話した。
趣味や仕事の愚痴、今一番欲しいもの、などなど。
そんな中、おうちデートを発案した。
彼女は二つ返事で快諾した。
その日も食事をして、ちょっと飲酒をして、ちょっと話をした。
それだけだった。
僕に逮捕状が出たのは翌日のことだった。
機密情報漏洩に関することらしい。
身に覚えがない。
どういうことだ。
彼女は諜報員だったのだ。
無論、僕は諜報員と知らずに喋ってしまった。
取調室の中、怒りだけが僕の脳内を渦巻いていた。
参加企画
あとがき
今回は裏お題「罠の中の地味に怒る」で書いてみましたわ。
「罠」ということで、ハニトラ、ロミトラを思いつきました。
フォトギャラリーで上の画像を見つけた時に思い付いたのは内緒ですわよ?
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クリエーターとして活動していくために、よりよい機材などが必要でございますわ。
ぜひご支援の程、お願い申し上げますわ。