SAS兵士アンディ・マクナブの奮闘記『ブラヴォー・ツー・ゼロ』を読んで
"Proper Planning and Preparation Prevent Piss Poor Performance"
これは私の好きな言葉で、よく7Psと言われます。
「適切な計画と準備は、小便のようなひどいパフォーマンスを阻止する」
という意味です。強い意志と継続、そして結果を求める熱いハート。兵士たちの気構えが伝わってきます。
この言葉は、イギリス陸軍SAS(Special Air Service)の標語です。SASとは特殊空挺部隊のことで、テロや人質事件などを解決するスペシャルな部隊です。
マンガ『マスターキートン』からSASに入った人もいらっしゃるんじゃないでしょうか。今日は、SASの魅力に迫った本を紹介したいと思います。
📕『ブラヴォー・ツー・ゼロ』早川書房
元SAS隊員アンディ・マクナブが書いた『ブラヴォー・ツー・ゼロ』(Bravo Two Zero)。大筋は、イラクのクウェート侵攻に対し、イラク軍の後方をSASが攪乱する作戦のお話です。
著者のアンディ・マクナブは、イギリス陸軍から厳しい選抜訓練を経てSASに入隊。そして経験を重ね、実行部隊のリーダーとなり小隊を率いるようになりました。
本書では仲間たちとのジョークや悪戯など、一軍人の赤裸々な日常も垣間見えます。SASのハードな訓練と隊員同士の打ち解けた雰囲気がおもしろかったです。
本筋の湾岸戦争は、潜入作戦ならではの手に汗握る展開が待ち受けています。死地に身を置いて危険を切り抜けるノンフィクション。失敗の許されない任務の数々。ひたすらにチェック&テスト、チェック&テスト……
はあ~ストイック!
湾岸戦争で日本は支援金を出していたことぐらいしか知らなかったから、この本を読んで戦争について考えるきっかけを得ました。実際にそんなことがあったんだと思うと、私は驚きを隠せません。
……それにしても上の写真、「SASの話なのにアメリカの旧制式拳銃を横に置くなんて間違えてませんか?」と思ったあなたは通ですね。でもでも、アンディいわく「イギリスの制式ライフルSA80は使えない代物なので、米製M16+203を使っている」とのこと。だから相性バッチリ! という話はどうぞ読んで確かめてみてくださいませ。(もちろん写真の銃はエアガンです)
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