【原神】最高神は誰なのか考える
いやそもそも最高神誰???って改めて思ったので、ちょっと真面目に考えてみることにして、崩壊を読み直してみたりしました。
が、全然わからん。とりあえずわかる範囲のことと、妄想を書きます。
最高神が天理なのかは怪しい
【確定】少なくとも現世の七執政は最高神ではない
原神世界には様々な神々が登場する。
そもそも2000年前に起きた魔神戦争のときには魔神たちが争って、その結果勝ち残った7人の神が国を打ち立てた。
それが現在のテイワット大陸の原型であり、途中色々あって神が代替わりしている国もあるが、2000年間はほぼ安定してこの状態を保っている。
要するに魔神戦争というのは一体誰が国を持つかという一種のコンテストだろう。ということはその大会の主催者と参加者が必要になる。
いわゆる鍾離先生やウェンティはこの大会の参加者であり、勝者だったからこそ、現世の七執政というポジションに収まり自らの国を手に入れたわけだ。
では主催者側は誰だったのだろう?と考えると、候補として挙がるのは今のところ天理なのだが、その天理自身も結構問題のある表現をされている。
瞳の色が黄色い=別人格であるという前提
というのも天理の調停者=キアナ顔の神の目の色は黄色だからだ。
みほよちゃんはキアナがいっぱいちゅきなので、キアナというキャラクターの表現にはものすごくうるさいこだわりがある。
私は最近にわか艦長に就任したばかりなので非常にご縁が浅いが、よくご存じの方曰く「8年くらいずっとこだわっている」ということなので、並大抵ではない。
崩壊をプレイすると分かるが、キアナの瞳の色は作品の中でも重要なファクターで、青いのか、それとも黄色なのかによって人格そのものが入れ替わってしまう。
青い瞳であればそれはいつも通りのキアナだし、黄色い瞳になれば、本来のキアナとはかけ離れた冷酷無比な高位存在になる。
つまりみほよ世界において黄色の瞳を持ったキアナ顔というのは、
「本来の人格ではない別人格に乗っ取られている」という状態を表現している。(実際崩壊学園でも3rdでも、ストーリー中キアナは精神を乗っ取られてしまうが、その時の瞳は黄色。)
このルールが崩壊世界のスピンオフである原神世界でも該当すると考えた時、キアナ顔の天理の調停者は何者かに精神を乗っ取られている、或いは操られていると考えるのが自然だ。
ということは、必然的にキアナ顔の神よりも上位の存在がすでにいるという結論にたどり着く。
或いは彼女自身が何かのプログラミングのようなもので、重大なバグが発生しているのかもしれない。
ただそれが3rdキアナのように彼女の中の内部存在によるものなのか、外部からの干渉によるものなのか、この辺が一切不明なので今後の展開に乞うご期待といった感じ。
だがそもそも原神自体が「グノーシス思想」に非常に強く影響を受けているということは明言されている。
だからスカラマシュがこの世界の空は偽りだと確信したように、神は偽りであるというのは最初から明言されているも同然だ。
そもそもグノーシスとは何なのか
と思ったので本を一冊読んだ。
グノーシス 古代キリスト教の〈異端思想〉 (講談社選書メチエ) 筒井賢治
↑「我々異教の人間が、キリスト教の異端を理解するのにはとても良い入門書」というアマゾンの評判の通り、非常に中立性を大切にされている入門書だった。
筒井先生ありがとうございます。
そもそもグノーシスというのは、古代キリスト教の中でも最初にして最大の異端思想のひとつであり、現在は個別の宗教的思想と捕らえられている。
まさにこの一文こそが、グノーシスの特徴的な考え方を表現している。
グノーシスの考え方とは
まず至高天の神が世界を作った。ところがその至高天の神性(これをアイオーンという)のひとつ、ソフィア(知恵を司っている)が自分の力を試そうとデミウルゴス(ヤルダバオート)という邪悪な神を作り出してしまった。
問題なのはこのデミウルゴスだ。
彼は自分こそが世界の最高神であると勘違いしてしまった。自分が神が作り出した存在だということを忘れ、自分こそが唯一神であると思い込んでしまったのだ。
グノーシスの神話では、私たち人間の生きる世界こそ、このデミウルゴスが作り出した世界であると考えている。
だからデミウルゴスの作った狂って苦しみの多い偽りの世界を脱出し、真の故郷に帰らねばならないというのがグノーシスの考え方だ。
そういう考え方だから、反出生主義でもあるために人が減って滅んだなどという説もある。
原神はグノーシスの物語なのか?
この考え方を原神に当てはめてみる。
テイワットに存在する神々も偽りの神であり、真実の神のいる世界は別に存在するということを言いたいのかもしれない。これはなにも現世の七執政に限らず、キアナ顔の「天理の調停者も」該当するのではないか、と思う。
彼らは別にテイワットを作り出したわけではない。
ウェンティは今のモンドの地形を作り出したが、それはあくまでも元あった土地を吹き飛ばして加工を施したに過ぎない。
鍾離先生は「天理による摩耗からは逃れられない」と言っているので、少なくとも彼らよりも上位の神であるのが天理なのは間違いない。
テイワットの更に外側にある世界にいる「真の神」によって、天理もまた作り出された存在でしかない。だがそのことを忘れ、神として振る舞っている。
ただ七神を含めた彼らが偽りの神だったとしても、テイワットの人々にとっては大切な神であることには変わりない。
たとえそれが神によって指導され神によって導かれる、人間の意思とは関係のない苦しみに満ちた世界だったとしても揺るがぬ事実なんだろう。
テイワットの人間には、真の意味での自由は存在しないのかもしれない。
そしてこの世界にやってきてしまった旅人たちは、真の故郷であるテイワットの外へと最後は帰るのだろうから、グノーシスの考え方としては大枠は合致するな、と思う。
ちなみにグノーシスを読み解くうえで重要なナグ・ハマディ文書には、「アルコーンの本質」という章が存在する。
それには、造物神ヤルダバオートを第1のアルコーンとしてその配下に七人、十二人あるいはもっと多数のアルコーンが存在しこの世を統治していることが書かれている。
魔神は7人よりももっとたくさんいるから、まあ一致しているといっていいだろう。
まとめ
つまり、この物語の中ではまだこの世界の「至高天の神」は姿を現してはいない。
もちろんこれは、インタビューなどでたびたび語られているグノーシスの要素を取り入れているという話がミスリードでなければの話だ。
もう一つ問題があるとすれば、「みほよは本当にミスリードを誘うのがうまいし、伏線を複数のタイトル内にばら撒くのもうまい」ということだ。
例えば原神の神々の名前はソロモン72柱の悪魔たちからとられているものの、それ自体がミスリードではないか、という考察が存在する。
というのもキャラクター突破素材である宝石の名前が、英語版表記になるとインド神話の神々の名や武器の名になるからだ。
インド神話の神々といえば崩壊3rdにも名前が登場するので、より謎は深まると同時に、考察の幅も広がってくる。
最早ここまでくると、「考察したいんなら複数タイトルを複数言語で遊んで当たり前でしょ?」みたいな、Mihoyoと翻訳班によるニタニタ顔が目に浮かぶようだ。
ロードオブザリングやスタートレックよろしく、独自言語が登場しなかったことだけは救いだと本当に思う。(独自の文字は出てくるけどね)
最後に
なおすでに複数の方が、「キアナ顔の更なる上位存在、或いは原神世界を創造したのはK.Kではないか」という考察をされている。
K.Kは3rd関連で登場した「火を追う蛾」の特に主要メンバー(っていう言い方でいいのか?)である「火を追う十三英傑」で、彼らはインド神話の神と深い関係を持っている存在なのだがこの辺は私自身が疎いため割愛。追い切れていない。
ちなみにK.Kは旅人さんのキャラクター説明文の発言者の名前と同じであり、さっきから話題に上っているキアナ顔こと「キアナ・カスラナ」のイニシャルであり、キアナのご先祖だったりあっちこっち暗躍している「ケビン・カスラナ」のイニシャルだがどうやらこの辺とは別人らしい。
もしも彼が原神世界を作ったのであれば、K.Kこそが最高神になる。
だが、それすらも偽りの最高神であったなら…。
一体崩壊世界・原神世界の最高神は誰なんだろう?
キアナ顔の正体すら明かされていない現状では、最高神である彼、あるいは彼女を知るのはまだ先だし、取り急ぎ早いところスメールに行きたいもんだ。
あと私は下書きに放り込んでいるもろもろの記事を、早く仕上げてアップしような