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「周りが見えなくなる病気」

 前回のこちらの記事の続きです。

 今回忘備録として今の私の状態や病気について、細かく書かせていただきました。休職時の記事同様かなーり重たい話になると思うので苦手な方はご注意ください。現在は体調が落ち着いたので、無事に彼との同棲先に戻り、彼も私が家を出る前とは違いあたたかく迎えてくれていつも通り、むしろ今まで以上に仲良く楽しく過ごしています。ので別に経緯が気になっただけで詳しく知りたくない、あん子自身には興味ないって方はブラウザバックしていただくことを推奨します。


 先日彼に促され泣きながら実家に帰り、暫く療養することにしたとお伝えしましたが、その連絡を受けて駆け付けてくれた幼馴染に話を聞いてもらいました。

「ああ、なるほどね今までの喧嘩とかと色々と違ってて安心したわ!(何回か幼馴染曰くくだらない喧嘩にもならないような喧嘩で実家に帰ってます)彼も仕事が立て込んでたり、色々と疲れてていっぱいいっぱいになってて、それでも寝込んでるあん子の面倒一生懸命に見て、だから怒ってる?に『いや怒ってないよ』ほら怒ってるじゃん『怒ってないてば!』っていうのが精一杯だったんだろうね。あん子を傷付けないようにね」

 それを聞いて視野が狭くなっていた自分に改めて気付きました。今の話をして私自身気付いていなかった彼の思いや考えが幼馴染には分かっていたのに私はきちんと分かれていなかったのだと思い知らされました。そして少し冷静になってから、職場の院長が度々口にしていた言葉を思い出しました。

「うつや精神科の病気に遺伝はないと言われているんだけどね、環境の遺伝というのかな。うつは周りにうつりやすい病気なんだよ。一緒に暮らしていたり傍にいる人もうつになりやすいんだよね。」

 確かに、職場には家族で治療を受けてらっしゃる患者さんがたくさんいらっしゃいました。以下、何十年も精神科病院やクリニックで人を診てきた院長の言葉です。

「自分が朝早く家を出て夜仕事から疲れて帰ってきたのに家の中がぐちゃぐちゃだったり家族が延々とめそめそしてたら気が滅入るし、病気だっていくら分かっていても毎日毎日それが続けば今日もずっと寝てたのかってどうしても思っちゃうよ。だから患者さんに寄り添う家族は本当に大変だと思うし、それでもサポートしながら暮らしていて本当に素晴らしいし尊敬するよ。だからこそ共倒れにならないようになんとか息抜きしたり、一旦実家に帰ったり距離を置いて療養したりするのが一番いい。弱った時は実家や地元で療養するのが患者本人にもいいしね。但し原家族の関係が良くない人はそれがなかなかしづらいから大変だよね。だからあまりにも症状が不安定な人はそれで入院って形を取る人も少なくない。」

 幸い私にはいつでも帰っておいでと言ってくれる両親がいました。愛する猫達も出迎えてくれて遊んでくれます。実は実家でこうして両親と仲良く過ごせているのも、彼と同棲をはじめて適度に距離ができたおかげで良好な関係になったからなのです。

 以前の小倉家は私がお給料や貯金を使い込まないようにという名目で、母が毎月いくらかを私から預かって別の口座の定期預金に入れてくれておりました。しかし兄や姉の結婚式や何かまとまったお金が必要になると母は私の預金から勝手におろして使っていました。毎月家に入れていた食費と生活費から差し引いて返すからいいでしょ、と勝手に決められてしまい辛い思いをしていました。私が使わないように預かると言いながら、そのお金を母が使っているのです。それが不信感でしたが、母は私が持っていると使ってしまうからあなたのためにやっている、というスタンスです。(ちなみに自分用に軽自動車を買った以外で大きな買い物や貯金を使い込むほどの浪費は私は一切したことないです……いくらかまとまったお金も別で預金してます)

 実家にいた頃はその矛盾に呆れて疲れていました。いくら家族でもやっていいことと悪いことがあります。毎月家にやってくる銀行員さんと色々手続きしてくれるのはありがたいのですが、そういう適当なところがあるO型の母とどちらかというと真面目なA型の私は性格が合わず度々ぶつかっていました。母は決して悪い人ではないと思います。子供4人を母なりに必死に育て上げてくれました。色々昔の確執はないと言えば嘘になりますが、娘の私がいてももちろん手伝いはしますが色々な家事を何一つ文句言わずしてくれ、私が帰ってくるからと子育て時代はできなかったからと色々な料理を手作りしてくれます。何かを買ってくる時もそこは良くも悪くも適当な人なのでご飯代を請求されたこともありません。(もちろん私から自主的に払ったり今回は滞在日数が長くなりそうなのでいくらか包んで渡しましたが……)そういうことに気付いて感謝できるようになったのは、彼と同棲を始めて適度な距離を保てるまで離れることができたからだと思います。今ではよく一緒に買い物に行ったりランチをしたり映画を観に行くこともある仲良し親子になってます。なので本当に私を連れ出してくれた彼には感謝しています。


 そしてもうひとり、今回の件でもう行き詰まってしまってどうしたらいいか分からないと相談させていただいた方がいらっしゃいまして、その方もうつ病経験者でありいつも色々な事で相談に乗っていただいたりと度々お世話になっている方です。以下許可いただきまして心に残ったことを忘れないように引用で言葉を載せさせていただきます。

「うつは周りの人にうつります。どよんとした空気は人を憂鬱にさせます。多少の差はあれど、これはうつの人と近くにいる人に起こることだと感じます。彼がお仕事忙しく、疲れて帰ってきた後どよんとした空気の中ネガティヴが漂っていたら、やはり思うことはあると思うんです。病気なのはわかっていても、俺だって疲れているんだ。と。うつは自分自身のことで精一杯になってしまい自分のことしか見えなくなる考えられなくなる病気ですが、周りも辛いし、のまれないように必死です。彼は自分自身があん子さんに引きずられないように必死になっていたんだと思います。自分もうつになってしまってはあん子さんを守れなくなることを無意識にでもわかってたんだと思います。だから自分が壊れたり何かに当たったりする前に、実家で療養しておいでって言えた彼氏さんは自分を守ることを選べた英断であり、あん子さんのことが本当に大切なんだと思いますよ。ただ優しいだけの人より本当に優しい人だと思います。」

 確かに彼が、時々疲れて昼過ぎまで寝ていたり、体がだるいと訴えたり、頭痛がするだとか、眠れずに深夜血糖値を上げて寝ようとわざと夜食を度々食べていることを思い出しました。私が職場からもらってきたけど飲んでいない子供向けの眠剤を彼も一時期飲んでいました。私が休職する前からそうではありましたが、最近の不調は私のせいもあったんだなと思い、本当に申し訳なくなると同時に、彼に依存していた自分にも気付きました。

 前はよく実家に何日か滞在することも多かったのですが、仕事を休職してからは週一だけしか実家に帰っていませんでした。それ以外は私が引きこもっているのでずっと一緒です。そもそもお互い連絡をあまり取り合わない関係で、信頼し合ってるからこそできていることなのでそれが心地よく心置き無く好きな事をできていたのですが、週に一回たった一日離れている間も寂しくてLINEを送っては既読がつかないとか、LINEがそっけない気がするだとかを細かく気にして一喜一憂していました。

 これは相談した方にも仰って頂いた事ですが、辛くて苦しくて自分自身が大嫌いになってしまっている分、いつもよりも彼からの愛情を確かめようと、過剰に彼に縋ってしまっていた部分があったと思います。彼の顔色を伺い過ぎて、なのに彼が何を考えてそういった行動しているかわからず更に不安になっていたのですが、その方の旦那さんが教えてくださいました。

「愛はある。愛はなくても情はある。男の愛情は深くて広い。情に代わっても愛に戻ることはある。でも気持ちはコロコロ変わるモノだから、今の彼女をうっとおしいと思っていても、言えないだろ?そんなこと。」

 そうだよね、と非常に腑に落ちたというか納得しました。そしてその言葉でやっと客観的に自分や彼を見ることができました。思考が極端になってしまっていて、怒っている=私に怒っている、そっけない=私が嫌い、一人でいたがる=私と一緒にいたくなくて避けている、実家に帰れ=暫く距離を置きたい=別れたいだと思って彼の一挙一足に注目して、いちいち一喜一憂して、笑ったと思ったらめそめそしくしく泣き出して、そりゃ鬱陶しいわ、と。

 患者さんをたくさん見ていてうつというものを分かったつもりでいたはずなのに、自分自身のこととなると全然見えていませんでした。真剣に仕事していただけで更に窓口対応していない患者さんに顔が怒っているように見えると指摘されたり、私が階段を踏み外したのはきっとわざと転ぶように唆したんだろう、わざと仕事を間違えて患者を不快な思いにさせて楽しんでるんだろう、笑顔なのは私を嘲笑っているからだ、笑顔が消えたのは私の容姿を不快に思ったからだ。馬鹿にしているんだろう。数え切れないほど言われたことがあります。過剰に気遣ったり過剰に謝罪を繰り返す、顔色を伺っている方、やっぱりたくさんいらっしゃいます。

 私はうつではないのではないか、という事も思っていました。ただ怠けてるだけで、体調が悪くても休まず働いてる人は数え切れないほどいるのに、実は医者がそう誤診するように私自身が仕向けたのではないか、気分がずっと落ち込んでるのは不安が強いのはただの私の性格であって誰でもあることではないのか。そもそも全部自分が悪いのに落ち込む資格なんて私にあるのか。病院や職員や院長や患者さんにこんなに迷惑かけてる私は今すぐ辞めた方がいいのでは。彼に迷惑ばかりかけて家事もしない私なんて別れた方がいいのでは。この歳でまだ両親に心配をかけたりしている私は親不孝者だ。いない方がいいのでは。そんな自分が嫌いでいなくなりたい。

 実際母に「うつは気のせいだ。医者は病名を付けたがるから、そうやって言われてそんな気になってるだけだ。不安になったり落ち込むのは誰だってある。だからいちいちそんなくだらないことで泣くな!」と怒られた事もあります。それを聞いた姉がぶち切れてくれたのでまぁ置いておいて。

「うつって本当につらくて、全部私が悪いんだ!ってなりがちです。でもそれは旦那曰く自分の中にネガティヴを溜めて、罪の意識を自分に植え付ける行為だそうです。そうやって、より鬱を重くしていく。
本当はゆっくり休まないといけない時期なのに
本当は自由にすごしていい時期なのに
本当は猫たちと好きなだけ過ごせる貴重な時期なのに
普通に、いや、普通より動ける人を目指して、働ける人に、せめて家事をできる人になろうとしてしまう。
元気な時は求めていなかった以上の自分を求めてしまう。
そんな傾向は、ありませんか?」

 そうおっしゃっていただいてやっと、ずっと周りや皆に休めと言われていたのに休んでいない自分に気付きました。朝は眠剤の影響で早くに起きられず、そんな自分を責め、スーパーやドラッグストアが開くまで体力を落とさないようにと運動をし、買い物に行くもののその時には既に疲れて思考が回らず何時間もかかり、家に帰って家事をするにも料理を作るのもとにかく時間がかかり、なのに買い忘れがあって翌日も買い物に行く。日によっては日中眠ってしまう自分を責め、彼が帰ってくる時間になっても終わっていない家事に更に自己嫌悪し、メニエールで吐き気が酷い時はトイレに篭って泣き、カーテンを閉め切った寝室のベッドに潜り込んで鬱々と眩暈や片頭痛をやり過ごす。ずっと仕事をどうしようこんな家事すらできない役立たずが戻れるだろうか。でも迷惑だから戻らなければいけない。戻れる気がしない。家事をしなきゃいけないのに動けない自分を責め続け泣き続ける。仕事を休んでいる、家事もできていない自分が罪悪感で気分転換だとかどこかへ行こうだとか何かをしようと思えない。(これはうつの症状の意欲の低下だとも思います)何も楽しめず、集中できず、気付くと時間ばかり過ぎて回復していない自分を責める。その繰り返しでした。

 まずはとにもかくにも薬に頼ってでも休んで眠る。極力だらだら過ごす日を作る。定期薬の他にも不安が強かったり落ち込みが酷い時に飲む頓服も処方してもらっていたのですが、早く治さなければいけないからあまり頼ってはいけない、落ち込むのも不安なのも私が悪いし眠れないのは昼に1時間も2時間も寝てしまうのだから必要ないと頓服と眠剤を飲まないようにしていたので、それをきちんと飲むようにする。以下うつ治療に有効なことを教えていただきましたので、忘備録のため記載させていただきます。


・心が喜ぶことを積極的に行う(動ける時はなるべく動く)
・決して焦らない
・今はできないものだと開き直る
・環境が許すなら一旦病気療養という形で長めに実家に帰る
・◎元気な時に彼と会う、遊びに行く(彼と離れずにいられる秘訣です!)
・ネガティヴなものを見ない聞かない(ネットニュース、テレビ含む)
・無音でいない(なるべく明るい音楽や歌詞のわからない音楽、ラジオ)
・◎早朝散歩(とても推奨されています。30分くらいでかなり気持ちもあがります)
・◎Lトリプトファン(サプリメント。バナナなどにも含まれていますが、サプリメントをおすすめします。昼間は元気ホルモンセロトニンになり、夜は眠くなるメラトニンになるのでよく眠れます。私にはよく効きましたが、一回試してみるのおすすめします。Amazonで千円ちょいくらい)
・◎彼氏にネガティヴなことを吐かない(相談とかは大丈夫だと思いますよ)
・悪化しそうになったら実家へ帰る
・離れ離れにならないように定期的に会う
・今の私わかってほしい、は言わない方がいい。相手が返事に困ってしまうので。
・元気な時と比べて言葉の制約とかつけてたらやめたほうがいい(あれやって、これやってはOK。あれやらないで、これやらないで、はNG)

鬱はうつるし、彼氏さんの中のあん子さんの評価も下がってしまう。良かった頃を強く残したいなら、良くなるまで、距離を取るのがおすすめです。お互いのためにも今は離れた方がいい。鬱は辛いけど自分しか見えなくなることを認識する。周りの人も辛いし、のまれないのに必死。気持ちなんてその時々で変わるから、確かめるなんてしないでほしい。

ここだけは絶対に忘れないでください。悪いのはあん子さんではありません。
鬱は病気です。
あん子さんの心身が疲れ切って、お休みを必要としているだけなんです
あん子さんは何も悪くありません!!!」

 あまりに優しい言葉にボロボロと泣きました。本当に本当にありがとうございます。

 以上、心に留めて生活したいなと、今回相談させていただきました🐰さんという方と旦那様の🕺さんから許可をいただきまして掲載させていただきました。快諾いただきましてありがとうございます。本当にお二人の言葉で救われましたのでこの場を借りて改めてお礼をお伝えしたいと思います。本当にいつもありがとうございます。これからもお二人の幸せとご活躍を心よりお祈り申し上げます。「名前載せてもいいよー漫画も宣言してくれていいのよ」との事でしたので私にできることなら喜んで!
大大大好きな心霊オカルト神秘的癒し系心温まる漫画(長い)を描いてらっしゃる旦那様こと大石橋さんのnoteを最後に紹介させていただきますね!

大石橋さん
↑でしかもなんと無料で漫画読めるんですが、私はその昔大石橋さんの描く漫画が大好きすぎてファンガチ勢なのでENTYも月間契約してたしその後発売された楽天koboでコミックも買いました大ファンです続編楽しみにお待ちしております!
読みながらボロボロ泣けるような優しくてあたたかい心霊話や神秘的で不思議なお話をたくさん描いてらっしゃいます。あとオカルトなのにゲラゲラ笑って読めます。怖いの好きな人も苦手な人も読めると思いますおすすめ(ステマじゃないよむしろ私が今回の相談料払いたいよ)

満月うさぎ🐰さん(現在サイト改装中だそうです)
今回もというか度々相談させていただいておりもう何年ものお付き合いになっております占い師さんでありヒーラーさんです。本当にいつもありがとうございます。勝手に仲良しなお友達であり人生の先輩?でありそういう世界の師匠みたいに思って尊敬しております。大好きです!

 では以上なんともまとまらない文章で申し訳ありませんがとりあえずは今日はこの辺で。ここまで読んでくださった方万が一いらっしゃいましたら本当に本当にありがとうございます。

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