マーケットイン疲れ
先週末、とある方とあんこ屋の話をしているときに、
「世の中はマーケットインに疲れているのではないか?」
という話があった。
その時はその点についてあまり深い議論はしなかったが、後でその考え方がジワジワ「面白い!」と思えてきた。
ちょっと補足。
マーケットイン(market in、market oriented)とは、ニーズを優先し、顧客の声や視点を重視して商品の企画・開発を行い、提供していくことです。「顧客が望むものを作る」「売れるものだけを作り、提供する」という考え方です。
ついでに、
プロダクトアウト(product out、product oriented)とは、企業が商品開発や生産を行う上で、作り手の理論や計画を優先させる方法のことです。買い手(顧客)のニーズよりも、「作り手がいいと思うものを作る」「作ったものを売る」という考え方です。
そこで、
マーケットインに疲れている!
という説。
要するに、ネットで購入した履歴やSNSでの投稿から様々なニーズが情報として吸い取られ、深夜の通販番組で「お客様の声を元に作りました」「利用者の97%の方が満足されています!」って商品が出てくると、ついつい買ってしまう。ネットやメールを開くとそんな商品の広告や記事が出てきて、そのたびに踊らされ、ついつい買ってしまう。食べてしまう。行ってしまう。。
そんな環境にみなさん疲れてはいませんか?
世の中の流れに当てはめるとこういう感じ。
物が不足していた高度経済成長期は「良いものを作れば売れる」という時代。(=プロダクトアウト)
↓
しかし、成長が緩やかになるにつれて「消費者や利用者の実態に合わせてものづくりをしないと売れない」時代。(=マーケットイン)
↓
そしてさらに、何でもあつらえてくれるマーケットイン的な商品やサービスにいちいち反応させられている状況に疲れているのでは。。。
そんな「マーケットイン疲れ」している世に、「マーケットを無視」した商品やサービスが求められている。。?
という流れです。
いかがでしょう?笑
そこで「あんこ屋」を例に挙げると。
・商品は店主の好物である「あんこ」。
・開店時間も店休日も店主の都合しだい。
・店主がサラリーマンを辞めないから深夜しか営業できない。
・お店の場所も分かりにくい。
・店主一人でやっているので待たされる。
当店の特徴はほぼ「店の都合」であるが、それを求める方がたくさんいらっしゃる。
「マーケットイン」の一般的な対義語は「プロダクトアウト」。
一般的にはこの二元論で考えるのではなく、どちらも取り組まないとダメ!という記事はよく見かけるが、当店の場合は、商品やサービスの作り手がその良さを追求する「プロダクトアウト」とも違う。
単に店の都合なだけの「マーケット無視!」。
マーケットイン疲れをしている方々には、ちょうど良い刺激なのかも。。
なんちゃって……私にとって、都合の良い解釈ですね。。(^ ^;
失礼しました。。