父が倒れた 2
実家に帰って家族と過ごし、またしばらく日にちが経った。
最初は動けなかった父も車椅子に乗せてもらって移動するようになり、介助されながら歩けるようになり、短い距離だとは思うが今は一人で歩くことができるようになった。
会話も理解していたり、一言二言は話すことができるけれど、長い言葉や会話までは口が回らないような感じ。
ガラス越しの対面が叶い、家族が撮ってきた動画を見ると、思いのほか元気な父の姿があった。
ひとまず父の容体は落ち着いている。ただ、退院の目処や今後についての話はまだなく、そこは待つしかない。
だから逆にというか、今、母の方がいろいろ大変である。
もともとかなりの心配性だから、今後についての不安が大きいのだろう。
大変そうだ。
そしてそれは周囲にも波及している。
母の「大変な私を労ってくれ」オーラみたいなもの。
大変だ。
なんだかみんな、大変なのだった。
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