あなたは何も悪くない
何が悪いのかな、と、ずっと考えてきた。
ここ最近続く何となくの体調不良は、自分の何かが悪いから、発症しているんだろう。それをずっと探してきた。探しながら無意識に、自分を責めていた。
自分の生活習慣、運動、食べ物、使っているもの、住んでいる環境。色んなことを色んな角度で考えながら、でも最後にはいつも「自分が悪いから」という結論に至っていた。
自分のせいで。
自分の何かが悪いから、体調が良くならないんだって。
そう、振り返ってみると。
もうすでに小さい頃から、ずっと私は「何が悪いのかな」って考え続けてる。自分の何かが悪いから、私はこんなんなんだろうって。
学校のクラスには、いいなぁ、と、憧れの対象になる子たちがいた。
痩せてる子。
可愛い子。
足が早い子。
勉強できる子。
おしゃれな子。
すてきな家に住んでいる子。
裕福な家の子。
品のある家庭の子。
もてる子。
クラスの中心にいる子。
一目置かれる子。
そんな子たちと比べて、自分は劣っている。自分には何もないとしか思えなかった。「私は、何が悪いんだろう」。考えるともなく考えた。自分の何かが悪いから、ダメだから、憧れる彼らのようにはなれないんだって。比較しては自分を、否定し続けた。憧れる彼らのようになれそうもない自分を。
だから。
私はずっと、人生の脇役。
観客。見てる側の人間で、ステージに立つことなんて一生ない。
いつからかそんな考えを持つようになった。
誰も「あなたはあなたでいい」みたいなこと、教えてくれる人はいなかったから。
そう、今思えば、私の価値観は、目に入るテレビや映画や漫画や小説や雑誌や、そんなメディアからの情報で構成されていたと思う。
今なおそうだ、と言えるかもしれない。
そこにはある一定の優劣があって、その「優」に近づくことこそ、人生の成功。だから近づけない人は、脇にいるしかないって。
これってある種の、洗脳みたいだ。
というか洗脳、そのものだよね。
メディアはその時々の「正解」を大きく打ち出す。
あれが正解、あれは不正解。
何がインで何がアウトで。
これはありでこれはなしで。
そんな情報に洗脳されて、そうならねばと思わせる。
そうでない自分には価値がないとすら思わされる。
「個性」は一体、どこに行くんだ?
もうこういう誤った情報発信から、離れる時だと思うんだ。
真の意味では「優劣」というものは、存在しないのだと思う。
ただそれぞれ「違い」がある、上でも下でもない。そういうことなんだ。
けれど、偉い誰かが気に入れば、それが「優」になるだろう。
偉い誰かにとって都合が悪ければ、それが「劣」になるのだろう。
そんな「誰か」の匙加減で、自分が自分を否定したくなるような世の中。
ものすごくおかしくないですか?
生まれた時からずっと、自分を否定することなく、人にも否定されることもなく、もちろん自分も人を否定しない、そんな環境で育つことができたら、すごい人生になるような気がする。
皆をある一定の型にはめるのではなく、1人1人の個性を見つけて発揮し合うような世の中。
たぶんこれからの世の中、そんな風に流れていく。
あなたに、何も悪いところなんてないんだよ。
何も悪くないよ。
今までだって、何ひとつ、悪いことなんてなかったよ。
あなたはあなたでいいんだって。
何を、誰と比べているのか。
あなたはあなたにしかできないことを体現している。
その容姿も能力も。
起きていることは全て必然、何も悪いところなんてない。
あなたが人と比べて否定する限り、その先はないけど
あなたがそれと認めればすぐにでも開花する。
あなただけの個性を、あなただけの魅力というものを。
あなたは本当は、すごいんだよ。
あなたにしかできないことがあるんだよ。
皆をある一定の型にはめるのではなく、1人1人の個性を見つけて発揮し合うような世の中になれば、その意味もすぐわかる。
そしてそれはそう遠くない未来。
何が悪いのかって、犯人探しはやめよう。
自分を否定する暇があったら、肯定しよう。
誰かの価値観を生きるのはおしまい、自分を生きよう。
誰もが本当は、すごいんだよ。
あなたにしかできないことがあるんだよ。
あなたはそこに目を向けるだけでいいんだ。
あなただけの個性を、あなただけの魅力というものを。
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