好きだったのよ、あなた
最近早朝になかなかくっきりした夢を見る。今朝の夢には昔々ちょっと好きだった人が出てきた。
仮にB君とするその人は「仲間内の1人」でしかなく、嫌いとかではないけど、どちらかというと得意なタイプではないかも、くらいの認識。そんな彼を意識するようになったのは酒の上でのアクシデントとしか言いようがない。
でもって、そんなアクシデント的なことから気になりはじめた、というのは正に事故みたいなもんだから、後で振り返ってみて「あれは本当の好きとは違ったんじゃないか」なんて思ったりもした。どこかで、自分の気持ちを否定したかったから。
B君と関わった時期は、お互い相手がいたりいなかったりで、ストレートに告白云々できる状況ではなかった。だから「B君が好き」という自覚があったけど、私が勝手に好きになって、勝手に盛り上がって、いろいろあって、終了、みたいな。そんな風に、自分の中だけで完結させた。自分だけの勝手な片思いと思ってた方が楽だった。
けれども、B君とのあれこれを先輩に話した時に加えた「もちろん私の一方的な思いなんですけどね」の言葉に対して、先輩が言った「そんな風にこっちの心が動いてるのに、相手が何も感じてないわけはないよ絶対」という言葉に、私は救われたような気持ちになった。
今振り返ってみて、起きた出来事やら一緒に経験したことなどを思い出してみたら「そりゃ意識したに決まってるよ」と思う。私のことをちょっといいなと思ってくれたこともあったんじゃない?とも思ってる。
そしてやっぱり、私も好きだった。
たとえきっかけや状況がどうだったとしても。
起きたことに整合性を持たせようとか、何かしらの意味づけをしたいとか、ついそんな風に頭は計算してしまう。不都合なこと前例のないこと説明つかないようなことは「なかったこと」にしようと、頭は変換しようとする、自分が割り切れるように。世間に顔向けできるように。
でも、単純に、シンプルに。
好きなら好きで、いいじゃないか。
人を本気で好きになるということは、なかなか一筋縄ではいかないところもある。楽しかったけど辛かった。辛かったけど楽しかった。
苦しかったな。
面白かったな。
ああやっぱり好きになって良かった。
好きだったのよ、あなた。