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架け橋

 週末、祝日、息子ちゃんが地元の友人と予定があるとのことで、久しぶりに帰省しました。私自身、数日前に体調を崩していたのですが、ほぼ回復したので駅まで迎えに行くことが出来ました。

 息子は小さい時はかなり食が細く、とても心配していた時期がありましたが、ある時を境にモリモリ食べるようになり、いつしか身長、体重も私を超していきました。小学校ではサッカー部、中学校では陸上部、高校では吹奏楽部でトランペットを吹いていました。

 なんの取り柄もない私には、もったいない位の息子だと思っています。良いところも、悪いところも、私にとっては大事な人柄です。

 小さい時は、サッカーや野球をする時、父親の背中を追いかけていましたが、今では私が、息子の背中を追いながら走っています。マラソンも、サッカーも、もう敵いません。

 帰りの車の中で、「パパ、お迎えありがとうね。家帰ったらさ、鍋食べたいな!!」と言ってくれました。

 子供達は二人共、鍋料理とそうめんが大好きで、我が家の定番でした。子供たちが実家を離れてからは、流石にひとりで鍋は多いので、こうして帰省した時に腕をふるいます。

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 大好きなキムチ鍋、次の日はたこ焼き、その次はそうめん、おやつに簡単なピザトーストですw

 バイトの事、恋愛の事、イカゲームの続編があるかないか・・、そんな話をしながら一緒に楽しく食べました。

 下の子が年子で産まれて、大きな病気で母子共に入院生活を余儀なくされました。私は仕事を一時休業し、息子と毎日生活しました。娘の病気が回復し、今度は妻の容態が悪化して秋に他界しました。

 二人の子供を連れ実家に帰って来てからも、子供達はよく体調を悪くし、何度となく病院へ行き、入院し、そこから仕事場へ通った日もありました。本当にバタバタの毎日で、このままで大丈夫か?と思うこと多々・・

 しかし、人って結構強くて、意外と頑丈で、なんとかなっちゃいました!

 これからもいろんな壁にぶつかり、どんな困難がそびえても、私は笑って乗り越えてやるつもりです。その強さや責任感は、この子達から授けてもらいました。もうダメかも・・て思う時、ワンワン泣いてくれて、オムツを濡らしてくれて、ミルクを欲しがってくれたおかげで、私は優しく微笑む死神の偽りの手招きに惑わされる事なく、汗水流せる現実世界に道を見出せることがいつも出来ました。

 

 息子ちゃんが帰る時、綺麗な虹が見えました。その虹は、二重になり、彼方へと続きます。

 この子の未来へ続け!!

 そしてこの橋を、胸を張って歩いて行け!!

 ゆっくり、しっかり。

 雨の日は、傘をさせばいいじゃない。

 嵐の夜は、休めばいいじゃない。

 ゆっくり寝て、晴れたらまた一歩一歩進めばいいじゃない。

 小さい時は、パパの背中をいつも見てたね。

 今度はパパが、その逞しい背中を追いかける番だ。

 だから安心して、我が道をゆけ!!


 その虹の上を。

 その、明日への、大いなる架け橋を。



 











 

  



 


私の記事に立ち止まって下さり、ありがとうございます。素晴らしいご縁に感謝です。