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1つのロゴマークができるまでの、デザイン制作の話。

こんにちは、森あんじゅです。グラフィックデザイナーを生業としています。

先日、装身具店「52Hz(ごじゅうにへるつ)」さんのロゴマークを制作しました。

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最近「デザインってどうやって作っているの?」と声を掛けてもらうことが増えてきました。そこで今日は、制作した52Hzさんのロゴマークの実例を元にロゴマークの制作手順を紐解きます。

いつもは1人でもくもくと作業して人に見せないような部分なので、なんだか気恥ずかしい気持ちもありますが、どうぞお付き合いいただけますと嬉しいです。

52Hzさんのロゴの詳細につきましてはこちらの記事をどうぞ!この記事はロゴの制作手順についてのお話です。


デザイン制作の相談や実際に依頼をいただいた時にまず共有すること

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デザインの相談をいただいたときにはこのデザイン制作の工程書をお渡しし、ざっくりとした制作の流れを共有しています。

特にデザインを初めて依頼する方は、知らない事も多く不安があると思います。

なので「この流れで制作しますよ!」を最初にお伝えする事で少しでも安心してもらう事。何に対してお金を支払っているのか明確にする事で、気持ちよく依頼してもらえるように最初に工程表をお渡ししています。


デザイン制作の始めの1歩「ヒアリング」

ヒアリングとは制作物のデザインを決めるために、要望を聞き取りイメージを深めること。大きく分けて文面のヒアリングと、対面のヒアリングを行います。

文面のヒアリング:
ご依頼主より、今回依頼したい制作物や今の段階で持っている制作物のイメージや雰囲気を共有していただく。

対面のヒアリング:
ご依頼主と私で対面(オンライン・オフライン)し、文面でのヒアリングを元にその内容を対話して深める。より具体的にする。


文面でのヒアリングは、先ほどの工程書お渡しするのと同じタイミングで行います。このヒアリングを元に近そうなイメージをまとめたイメージボードを作ります。

また私自身の過去の制作物から、ご依頼主のイメージに近そうなアイテムをまとめたポートフォリオ(作品集)を共有することも多いです。


気になる費用も、この文面でのヒアリングを元に最低ラインを共有します。費用感含めて「実際に依頼したいです…!」となったら、対面でのヒアリングを行います。

対面のヒアリングの例:
「みんなが楽しくご飯を食べられるようなカフェのロゴマーク」とご要望があったとしたら
①みんなとはどんな人なのか
②楽しいとはどんな楽しさなのか(ささやかなのか・盛り上がるようなetc..)
③どんなカフェなのか
④提供しているメニューについて
などなど、ご依頼主に質問してどんどん具体的にしていきます。

シノミヤさんヒアリング

上記はシノミヤさんのヒアリング内容の一部です。ブランドのイメージや物語をとても具体的に持っていて、お店のこれからについて素晴らしいお話をたくさん聞かせていただきました。(この時間がとても楽しいです)

対面でのヒアリングを元に「最終的にどんなデザインにするのか」を言葉で表現し、ご依頼主と共有します。これでヒアリングの工程は完了です。

デザインにおいて、ヒアリングは非常に大切です。ここで深めたイメージを元に造形を決めていくので、とにかく丁寧に行います。


デザインラフはとにかく沢山つくる

シノミヤさんデザインラフ

シノミヤさんデザインラフ2

ヒアリングの次はラフ(下書き)を作ります。まず紙にペンで色々とロゴの案を考えて、良さそうな物が出来たらPCで調整をしていきます。上の画像はwebで調整している様子の一部です。(使用ソフトはIllustrator)

作って複製して、違和感があるところを修正したらまた複製してを繰り返し、制作した案を一度に確認できるよう横並びにどんどん作っていきます。

とにかくラフはたくさん作ります。そこから自信を持って提案できるデザインまで仕上げていきます。


初稿の提出と修正案のこと

52Hzロゴマーク参考資料

初稿はほとんどの場合90%ほど完成させて初稿を提出します。(残りの10%は色合いや細部の調整など)

上記の画像は初稿で提出した物の1つ。52は完成したロゴと大きな差はありません。Hzは52とメリハリをつけるために直線的でシンプルな装いにしました。

今回いただいたフィードバックは「Hzにも曲線の要素がほしい」との事でした。なので、先程のラフ案の作成に立ち返りその部分を調整していきます。

シノミヤさんラフ3

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今回最も苦労した、52の主役感を損なわない柔和なHzの調整。最終的に自分で「絶妙な」と言えるほど、しっくりくるデザインに仕上げられ、ご依頼主にも気に入っていただけてひと安心でした。


210110_52Hz参考2

修正案では初稿と並べて変更点をひとめで認識できる形式で提出します。資料も今回はIllustratorで作成。PDFに書き出して共有します。

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調整しロゴマークのデザインが完成したら、ご請求と納品になります。今回は「1つのロゴマークが出来るまでの、デザイン制作の話」なので割愛します。

ここまでお付き合いいただいてありがとうございます。そして「制作内容の公開、大丈夫ですよ!」と快くOKしてくださった52Hzさん、ありがとうございました!


Information

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「ロゴマークを作りたい!」と思った際にはぜひ、お声がけいただけると嬉しいです。勿論ロゴでなくても「こんなデザイン依頼できますか?」などのご相談もお気軽にお待ちしています。

ご連絡いただいた際にはご希望のデザインに合わせて編集したポートフォリオ(制作例)をお送りいたします。3日以内に返信いたしますので、暫しお待ちください。

お問い合わせは以下よりお願いします!


関連記事:【WORK】装身具店52Hz.さんのロゴマークを制作しました

52Hz.さんのロゴマークのコンセプトやデザインの詳細についてはこちらの記事にまとめました!


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森あんじゅ AnjuMori
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