Andrea Masashi@空想モモ・スナック
<作品概要 >
桃は記憶、経験のメタファー。糧にするの”糧”。生きるための蜜とムチ。ゲームでいう経験値 EXP *<ロールプレーイングゲームなどで、キャラクターの成長度を示す数値のこと。敵を倒すなどの経験を積むと数値が上がる。数値が上がると、その後のゲームを有利に進めることができる>
アニータ・Cの空想モモ・スナックという仮想の場で、ゲームに参加するお客さんとの間に、起きたコミュニケーションにより、既存している記憶の上書き、交換みたいな会話をして、一つ新しい思い出を作ります。Andrrea Masashiは、モモを回る様々な発想をヒントにして、作られた詩が、今回の作品のベースになります。また、モモ・カードゲームを制作して、コミュニケーション・ツールとして、参加者とのインタラクションを目指します。コンサルリングより軽く、会話みたいなスタイルで、モモの浄化パワーを借りての記憶交換儀式みたいなゲームです。
壁に展示する作品は、今回の考えを見えるようにしてみました。
<作品のコンセプト:モモって何>
触ってしまうもの
触られたくないもの
触ってほしいもの
甘ったるい思い出は時が経つと苦くなる。
果肉で見えなかった。うそ。麻痺させるその匂い。しつこい汁。べたべたでじゅくじゅく。触ったらずっと手についたまま。皮の下はしらない。知っている。その汁を垂らしながらほおばる。甘い。熱い。蒸し暑い。やらかい。熱っぽい体には冷えた桃じゃないとバランスがとれない。だからくずれる。
芯は苦いんだってよ。堅くて苦いんだってよ。ずっとそこにあるんだと。知ってたでしょ。はい、そうです。知らないふりしないでください。ちゃあんとみて。噛もうとしたら歯痛いから。無理やり噛もうとしないで、果肉でゆっくり咀嚼しれ。芯を畏れよ。
たまに帰りたくなる。もういないけどずっといるもの。
ほんもの。あなたのほんものをください。そしたらわたしのほんものをあげる。甘いも苦いもどちらもほんもの。だから鬼も逃げるんだ。
桃は死なない。在るという、その存在にただ生かされるのみ。ほんものは生き続けるんだ。かたちを変えて?トランスフォーメーション?いや、ずっとリアル。そのまんま。でもわたしは違うの。その時のわたしは死んだ。でも桃はずっと生きている。ずっとずっとそのまんま。メイクセンス?
あなたのほんものをください。そしたらわたしのほんものをあげる。
ちゃあんと生きた分、モモも増えるてるから。パワーアップした鬼がきても倒せるの。
負けても、それはモモになる。というかモモにする?
モモってなんだ?
おやすみなさい。
後書き:
モモは湿気。モモは陽気。モモは経験値。モモはあなた。モモはわたし。モモはそそる。
モモは薬。モモは暇つぶし。モモはやっかい。モモはずっとあそこ。
モモはおいしい。
モモ<経験値>の交換して〜
<アイディア・ドローイング>
<作家について>
Andrea Masashi(アート・ ユニット)
<レファレンス>
■古事記:伊邪那岐命イザナギノミコトが妻である伊邪那美命イザナミノミコトを訪ねて黄泉の国へ行った帰り、黄泉の鬼に襲われたところを、桃の実を3つ投げて撃退するという神話が伝えられている。(魔除け、浄化)
■民俗:桃には魔よけの力がある(鬼が桃の香気や臭気を嫌う)
延長 → 鬼とは人に災いをもたらすもの。桃の香気や臭気とは?甘ったる い匂いを放つ→色気。
じゅくじゅく。触ったらベタベタになる。→しつこい, jelous, unforgettable
柔らかい果肉に包まれた苦い種。→外見はやわらかい。芯は固い 、そして苦い。
■山海経:桃都山にある大きな桃の木の下に、神荼(シント)と欝塁(ウツルイ)という鬼を管理する神様がいる。人間に害がある鬼を捕まえて、飼っている虎に食わせる役でもある。2神とモモとの関係は、モモの威力が人格化したものと考えても良いだろう。(桃は陽気の代表、鬼は陰気)
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