アニメーターの東京一極集中について
アニメーターの仕事は、極論を言えば、作画・動画を制作するのが仕事です。そのため、単純にその作業だけを切り離して考えれば、リモートワークも充分に可能だと考えられます。
しかしその割には、多くのアニメーターは東京都に住んでいるようです。実際に『アニメーション制作者実態調査2023』によれば、約半分以上が東京に居住していることがわかります。
東京都内の内訳を見てみると、アニメスタジオが点在している練馬区、杉並区、中野区で居住しているようが多いようです。
もちろん、アニメーターの仕事は、作画・動画を制作するだけではありません。新人アニメーターの指導など、リアルタイムでのコミュニケーションも必要だと思います。
一方で、工夫すればそれなりに生産性を確保しながらリモートワークをすることは可能です。そのうえ、コミュニケーションのメリットを享受したいのであれば、地方でアニメスタジオを作ってしまえばいいのです。
現在、いくつかのアニメスタジオが、地方でスタジオを開設するケースが増えていますが、これは地方にいるアニメーターの卵を確保するためだといっていいでしょう。
また、アニメーターの賃金が低いのであれば、生活コストの小さい地域に移住すればいいだけです。そう考えると、必ずしも東京に拠点を構える必要はなく、むしろ地方に移住した方がいいまであります。
現在、アニメ制作はデジタル制作に代替され始めており、これにより、物理的な空間に囚われなくなっています。
もしかしたら、アニメーターのフロンティアは地方にあるのかもしれません。そういえば、良質な作品で定評のあるufotable、京都アニメーション、P.A.WORKS、シャフト、MAPPA、WHITE FOXなどのアニメスタジオは、いずれも地方にアニメスタジオを構えています。
iPadでもアニメーションを制作できる現代社会で、はたして東京に縛られる必要はあるのでしょうか?
今回のプロジェクトでは、日本中のアニメーターに取材して、地方分散についての可能性も検証したいと考えています。
ぜひご支援のほど、よろしくお願いします。
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