anisonin

“Anisonin” “祖国” のボーカル、作詞を担当しています。 □https://musicassetdir.jp

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“Anisonin” “祖国” のボーカル、作詞を担当しています。 □https://musicassetdir.jp

最近の記事

晩夏、立秋

久しぶりに書いています。 風が変わり、これはもう秋ですか。 とはいえ、日中の日差しは尚鋭く、東京特有の湿度も、完全には蒸発し切らないようですね…! 私は、この人生に於ける概念の中で、『夏』が最もとくべつ!と心に留めているのですが、この偏愛が逆側へ効いてしまうようで、いつもあっという間に、ぼんやりと、至高の季節は過ぎてしまいます。 晴れ舞台に備え、体調をととのえ過ぎた結果、大病に罹るみたいな。 この夏も、とにかく丁寧に、心底いい思い出を散りばめてやるのだ!と決め込みすぎ

    • いい時代に子どもだった

      歳を重ねるごとに、一年、一ヶ月、一日、一分の速度が速くなって、いつの日かこの身体は「時」の概念に間に合わなくなって、粉々、或いは平たく潰れてしまうんじゃないか、なんて妄想をしていましたが、この4月は、なんだか不思議な余白を持ったようなひと月でした。 いつも通り、悦びと少しの我慢と至福の時を繰り返していたように思うのですが、やっと4月が終わるのか……という思いです。 もしかしたら、4月と5月の距離が近いから、5月の事を考える内に、4月がゆったり思えたのかな…… なんだか季節のお

      • 最近の事々

        季節外れの暖かさが梅の花を咲かせたかと思えば、季節まるごと吹き飛ばすかの如く暴雨、強風が街を流しだし、草花はいちど散ってまた再生を始め、春というやわらかい季節の訪れは、いつもこんなにも強引であった事を思い返すに至ります。 四季という考え方が、海の向こうではどのようなものなのか分かりかねますが、きっと日本特有の、島国特有の美しさなのだろうと思います。 私も例えば、日本以外に棲み処を移す事になったのなら、四季とまではいかずとも、季節という概念がある国へゆきたいと思います。 私は

        • 二〇二四

          年が明けて、彼此1ヶ月が経とうとしています。 最早定型文のようになって来ましたが、本当に時が経つのが早い事と言ったら、もう…。 大変遅ればせながらのご挨拶ではありますが、本年もどうぞ、宜しくお願いいたします。 年明けに託けて一つ思い当たったのですが、今年はひと月を跨ぐ時も、更には1週、1日を跨ぐ時でさえも、年明けと同じような心持ちを意識して生きたいと思います。 年末年始の、あの使い古した、何かおもたい荷物を振りおとして、身軽な状態で未来に期待する感覚のようなものって、生き慣

          総論

          一年の区切りをいつと捉えるべきなのか、恐らく不要である考えを巡らせてしまう事が、私には多々あります。 思えば今、この年の瀬の瞬間も、個人的に歳を重ねる(所謂誕生日)時も、大々的に抱負を掲げてみては、一喜一憂しているような気がしました。 しかしやはり、日本語で表現するところの、「12月」から「1月」へ数が立ちかえる、新年を迎えるこのタイミングが、私としてはくっきりとした境界を感じられる、至高の点のように思われます。 今年の総論をしみじみとおこなうなど、途方もなく個人的な行為

          音楽 と ライブ

          すっかり秋ですね! 秋という季節について、いつから始まって、いつまでつづくのか、判然とさせるのが難しい不安定な印象を持っていました。 がしかし、今年の秋って、すさまじく秋だと思いませんか……? 金木犀の香りが街中にワッと広がったと思えば、空が透き通っているばかりに高く遠くに感じられて、空気から夏の澱みが消えて、朝方と夜の風がつんとつめたくなって。 30年近く生きてみていて、もしかすると前にも同じようなことを感じたかもしれませんが、今年の秋は、「気づいたら終わってしまった」と

          音楽 と ライブ

          5辛

          炎の数が多ければ多いほど、この世の食べ物は辛いんです。 もう、この世の何処にもない自信が満々ですが、学生でバンドを組んでいた頃、メンバー全員のプロフィール的なものを紙に書いて、何部か印刷し、お客さんやお友達に配ったことがあります。 ありがちですが、「好きなもの」と「苦手なもの」を書きまして、好きなものはなんて書いたのだろう…自分自身でも覚えていませんが、「苦手なもの」には、「辛い食べ物」と書きました。 いまでもしっかり覚えています。 遺伝という言葉ですべてを片付ける訳には

          憂雪崩

          本日、Anisoninよりシングル「憂雪崩」(うなだれ、と読みます!)をデジタル・リリース致しました。 4月から月に1度、1曲ずつリリースをつづけており、遂に5ヶ月目です…! 晩夏、とはいえまだまだ暑い日が続きますが、8月の終りに相応しい曲となっておりますので、是非サブスクリプションサービスにてお聞きください。 憂雪崩という曲は、本当にいつだろう…、多分7~8年程前ですか…?に、加藤さんの作品に初めて参加させて頂き、初めて歌唱を担当させて頂いた曲なのです! 無論Anison

          今更のようですが、2ヶ月と少し前、人生で3回目の引ッ越しをしました! 生まれ育った家を離れ、彼此3年目になるので、時期はたがえど殆ど1年に1回のペースで棲み処を変えていたようです。 一人暮らしを初めてした街は、少々地味ではあるけれど、小さすぎず大きすぎない、ちょうどいい街。 二つ目は、ちょっと広くて交通の便もよい場所で羽を伸ばそうと、利便性に優れた有名な街。 そして、今住む三つ目の街は、私が実家に暮らしていた頃からずっと住んでみたかった、憧れと私の「好き」が溢れる場所。

          祖国について

          密やかながら、2023年の幕開けと併せ、noteを月に1度更新出来るよう努めていたのですが、さまざまな俗にかまけ、遂に先月5月の更新を怠っておりました…。 そして、せかせかと色気無く生活している内に、気がつけば6月もギリギリ… ということで(とは言えそれだけが理由ではありませんが)、今回は少しばかりボリュームを大にして、お届け出来ればと思います。 タイトルの通りですが、今回はこの世に歴と誕生した「祖国」というバンドについて、また、そこへ付随する楽曲作品周りの私が語れる部分

          祖国について

          春に薄氷

          4/7、春の訪れと共に、Anisoninとして新曲をリリースしました! 「春に薄氷(はるにうすらい)」という、いかにも季節に添い遂げたタイトルの曲です。 当初は「薄氷」というタイトルでリリース予定でしたが、いくら春の季語だとは言え、少し寒くかたいイメージが強いかな…という思想と、楽曲プロデュースの加藤さんの助言もあり、「春に」という文字を置きました。 季節にすべてを託すような詩の制作は、あまり経験がありませんでしたが、全体にまんべんなく春のやわらかさを塗り、染められたかなと思

          春に薄氷

          F.D.F.F.

          先日、Anisoninとして初のミュージック・ビデオを公開しました。 楽曲は、1年半ほど前にリリースしたセカンド・アルバム[Human Disruption]より、“F.D.F.F.”です。 アルバム全体の中では、トリッキー且つ飛び道具的な楽曲で、リード曲という立ち位置を誇るタイプではありませんが、MVという一つの作品・領域に及ぶに相応しい、ある意味特質性を帯びた楽曲です! 映像総監督、及び制作のすべてを、コラージュ・アーティストであるkyabeshiさんにご担当頂きまし

          生かそうと思ったのに

          友人が遊びに来るというので、部屋の植物を新調しようと、午前中の内に掃除を終え、近所の花屋へ赴いた。 雲は風に吹き洗われて、新品みたいなひろい空が、私にやわらかい日を浴びせた。 春の襲来に冬が慄くような、強制的でつよい、風を見た。 もう何年も生きているのに、季節の移ろいはこんなにも暴力的だったろうかと、いつも何かを忘れては、とんちんかんな事を思う。 近所の花屋は、住んでいるアパートから、徒歩5分ほどのところにある。 近くに駅のない、古い接骨院と、ショー・ウィンドウばかりが派手

          生かそうと思ったのに

          おそうじ

          数ある家事業の中で、掃除が最も好きです。 いいえ、カテゴリーを家事に狭めずとも、掃除という業務に、深い愛を持っています。 昨年の誕生日、一緒に過ごしてくれると名乗りを挙げてくれた、奇跡的な美しきお方から、「何をしようか?」と問われ、「…家の掃除。」という、余りにも可愛げの無い真実を答えてしまったくらいには、掃除が好きです。 (そして心の美しすぎる友人と共に、自宅の掃除に明け暮れた素晴らしい誕生日となったのです!ありがとう!) 掃除が好きになったのは、一人暮らしを始めた頃か

          おそうじ

          私と酒①

          無類の酒好きです。 殆ど毎日、夜はお酒を飲んで過ごしております。 お酒を飲むようになって、彼此凡そ6年程経つ訳ですが、マイブームや趣味嗜好と同じで、お酒の飲み方やすき好みも、その時々の年齢や局面で、変化を遂げてきたように思い出されます。 少し昔になりますが、一人暮らしを始めた当初、途端に一人での自室飲みの美しさに打ちひしがれ、そうやって過ごした事もありましたが、その後大好きな作家、坂口安吾さんの小説、「いずこへ」の一説より、 “私は本能というものを部屋の中へ入れないことに

          私と酒①

          芸術アンテナ

          私には、私の「芸術アンテナ」の役割を担ってくれている友人がいます。 というのは、烏滸がましさにも程のある言い方で、当人に言わせてみれば、勿論「芸術アンテナ」なんてつもりはなく、ただ良質と思った映画や展示会、芸術についてを、健気に私へ共有してくれているだけの話なのですが、彼女の紹介で堪能する芸術は、いつも驚くほど見事で、私を(大)満足たらしめてくれます。 電車や駅を滅多に利用せず、情報収集能力も欠落した私にとって、かけがえの無い、こよなき友人です…。 そんな彼女から紹介され

          芸術アンテナ