TVアニメ「アイドルマスターシンデレラガールズ U149」第2話 感想と解題② 彼女が着ぐるみを外した理由
前回に引き続き、TVアニメ「アイドルマスターシンデレラガールズ U149」第2話の感想と解題です。
ヘチマの花言葉
ヘチマの花言葉を検索してみました。
こちらによれば
「悠々自適」
「剽軽(ひょうきん)な」
だそうです。
このお話に印象的に登場したのも頷けるものです。
開花の時期について様々なサイトを見てみましたが、7月〜9月という記述、あるいは9月〜10月という記述もあります。どうやら種まきの時期が影響しているようです。7〜9月であれば、夏の服装や光のコントラストに合致しますね。
それぞれのカバン
それと、今回気になったのが棚に収めてある彼女らのカバンのデザインです。よく見ると誰がどのカバンなのか、それぞれに非常に特徴や好みが現れており、彼女らの性格を反映したものになっています。
カバンを持って移動するときの様子やエンディングの止め絵を見てみると、それぞれのカバンがどれなのか、答え合わせができます。
左上から
クリーム色の編み籠のようなカバン→櫻井桃華
青のボディバッグ→結城晴
白のフリル、チャーム、リボンがあしらわれたトートバッグ→古賀小春
ゼブラ柄、JERRYのロゴがあしらわれたもの→的場梨沙
星のチャームがあしらわれた白と朱のカバン→赤城みりあ
青のリボンがあしらわれた、白くて機能的なトートバッグ→橘ありす
青と緑のパステルカラー、ひまわりの意匠が施されたリュック→龍崎薫
薄青でフリルがあしらわれ、ウサギのチャームがワンポイントのトートバッグ→佐々木千枝
そして今回ピックアップされた人物、市原仁奈のカバンはリュックのようです。エンディングのカットで確認できます。
細かいことではありますが、このような小道具を使ってキャラクターを肉付けしていくことによって、解像度も上がり、実在感も増していきます。
市原仁奈は仕事用の装備を外して畳んで置いていった
仁奈が何故、ニワトリの着ぐるみを探しに行くときに、着ぐるみを全て外して畳み事務所に置いていったのか。なかなか読み取りづらい話なのですが、いくつかの手がかりはあります。
彼女自身が着ぐるみについて「これさえあればまわりの人と仲良くできる」と考えていること、それに頼っている様子については、彼女自身が言及しているので、それら以外の彼女にとっての着ぐるみの意味を探っていきます。
まず重要な場面としては、宣材写真を撮影するときのひよこの着ぐるみ、しかも「フル装備」で全身を装った状態であったことです。このことからひよこの着ぐるみのフル装備は、彼女にとっての「とびきりの装い」であったことがわかります。また、それを身に着けないで、私服そのまま、敢えて言えば衣装的にすっぴんで撮影することが彼女にとって不安なことで、プロデューサーに「一緒に写ってほしい」と頼んでいるのもここで確認できます。
次にダンスレッスンの時の装いを見てみます。このときにも彼女は「着ぐるみのようなデザインのパーカー」を身に着けています。
何か、こころの拠り所となっているのではないかという予想が立てられます。
で、問題の場面。ニワトリの着ぐるみがなくなってしまったときの彼女の行動を見てみます。まず、カバンの中を全てひっくり返したようで、持ってきた荷物が座卓の上に広げられています。
その次のシーン、プロデューサーが電話で問い合わせている場面では、すでに座卓の上の着ぐるみは畳まれて床に置かれています。
で、プロデューサーとありすと一緒に着ぐるみを探しに行こうとして、プロデューサーの「おうちの人に連絡して」という言葉に反応するように、仁奈は「待ってるでごぜーますよ」と、ひよこのフードを外して畳み、事務所に置いていくのです。
まず考えられるのは、着ぐるみを探しに行くことが「仕事ではない」ということです。出勤時、仕事中(撮影、レッスン)では着ぐるみを装備して、それ以外では着ぐるみは丁寧に畳んで置いていく、という決まりがあるかのようです。
こう考えると、着ぐるみはあくまで「アイドルの仕事」をするときの装いなのだ、ということを読み取ることができます。言ってみれば大人の仕事着としてのスーツ、あるいは学生にとっての制服のようなものではないかと考えられます。
「お姉さん」市原仁奈
そして公園で一息ついているときに、仁奈たちはさらに年下の子どもたちと遭遇したようです。遊んでいるときの様子から見て(シャボン玉を「これ吹いて—」と頼まれ、仁奈が「任せるでごぜーますよ」と応じて勢いよく吹いてみせる、等)どうやら彼らの中では彼女が最年長だったようです。
事務所にいるときには最年少組の一人ですが、異なるグループの中に入れば彼女が一番の年上になることもある。すると、態度もうごきも違ってくるわけです。そして、さらに言えば、「ゆうくんのお母さん」から見れば、ひとりの気になる子どもであるわけです。
さて、今回はこのあたりまでにいたしたく存じます。
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