OpenToonzプラグインエフェクト「HSV_Line_Processing」 マニュアル
開発したOpenToonzプラグイン「HSV_Line_Processing」のマニュアルです。
入力画像をHSV色空間上に変換して、線のアンチエイリアスを取り除きます。
設定できる最大の色数は、RGB all0の実線1色+任意の色トレース線8色の計9色で、各色ごとに色相の範囲や線の太さを設定できます。
(現在は8bit画像のみ対応)
以下のリンクから無償でダウンロードできます。
https://kumotate.booth.pm/items/6210581
使用方法
エフェクトスキマティックウィンドウ上で右クリック→「エフェクトを追加」→「Plugins」→「kumotate_Line」→「HSV_Line_Processing」を選択します。
効果を適用したいカラムを以下のように繋ぎます。
エフェクトを右クリック→「プレビュー」でエフェクトが適用後の画面を見ることができます。
パラメーター
・Black_Range(0~255)
黒と認識する明度(HSVのValue)のしきい値です。
この明るさ以下のピクセルは色相に関わらず実線と見なされます。
(処理後の実線の色はRGB all 0固定です。)
なので、暗い緑や紫などをパーツ分けのために実線として使用していた場合にもこの数字を大きくすることで、それらを黒に置き換えることができます。
この数値より明るいピクセルは色トレース線か白と見なされます。
・Color
認識する色を設定できます。
設定した色の色相を算出して処理を行います。
アルファチャンネルの数字を255以外にすると、その色の判定はスキップされるので、認識する色数を減らすことができます。
・Hue_Range(0~255)
Colorで設定した色と見なす色相の範囲を設定します。
この数字が大きいと色相が近い色もまとめて処理されます。
また、色相が0未満または360以上になると自動的に反転されます。
例えば
Hue:0、H_Range:10の時、色相の範囲は
0~10、350~359
となります。
・Thickness(0~255)
色トレース線として認識する彩度(HSVのSaturation)の最小値です。
これよりも彩度の低いピクセルは白と見なされます。実際の効果としては、線の太さを調整することができます。
この数字を大きくすると線が細くなり、小さくすると線が太くなります。
・Use_Extra_Colors
Use_ExtraColorをONにすると追加で5色が有効になります。
機能はStandard_Colorsのものと全く同じです。
上手く色を識別するには
・実線の検出
実線の判定には明度(HSVのValue)のみが考慮されています。つまり、暗い色であれば色相や彩度に関係なく実線として判定されます。
そのため、実線として判定してほしい場合はなるべく明度の数値が低い色を使うと良いです。(HSVの明度は人間が実際に感じる明るさとはやや異なることに注意が必要です。)
また、実線として判定してほしい色同士で明度が大きく異なると処理後の線幅に差が出てしまいます。そのため、なるべく明度を統一した色を使用すると良い結果が期待できます。
・色トレス線の検出
色トレス線の識別には、色相(HSVのHue)のみが考慮されています。
そのため彩度や明度が異なっていても、色相が近ければ同じ色と判定されてしまうので注意が必要です。
画像書き出しするには
まず効果をかけたいレベルを一コマ打ちになっていることを確認します。
次に、タイムライン/タイムシート上でエフェクトを適用しているレベルを選択した状態で、次に右上の「レンダリング」→「出力設定」を選択します。
「現在のレベル設定を用いる」をクリックします。
これでカメラサイズが元の画像サイズと同じになります。
次に「ファイル設定」でファイル名や画像形式を指定します。
設定が完了したら、一番下の「レンダリング」を押します。
(ハーフトーンのピクセルができてしまう場合は、画像補間形式を「標準」から「ニアレストネイバー」にしてください。)
また、エフェクトのプレビュー上で右クリック→「画像を保存」から、連番画像として保存することもできます。(その場合も画像形式等は出力設定と同じものになります。)
機能リクエスト、バグの発見などありましたらご連絡ください。
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