動物医療過誤と刑事告訴〜エデルちゃんのケース〜
新聞でも大きく取り上げられた動物医療過誤訴訟
ペットが「家族」として大切にされるようになり、その医療を巡る訴訟が増加傾向にある。飼い犬に対して適切な診断と治療が行われず死期が早まったとして、兵庫県明石市の女性らが同県加古川の動物病院を運営する会社と獣医師に慰謝料など約593万円の賠償を求めた訴訟で、大阪高裁が66万円の支払いを命じ、判決が確定した。
カニンヘンダックスフンドのエデルちゃんは、かかりつけの動物病院で、肝臓の血管肉腫の疑いと診断された。翌日の検査で腹腔(ふくくう)内出血があり、血小板数の減少が著しいなど、突然死する可能性がある播種(はしゅ)性血管内凝固症候群(DIC)が疑われる数値だったが、獣医師は詳しい病態検査や治療をしなかった。
病院側は「輸血で重篤な症状を回避できて状態が安定し、DICまでは生じていなかった」と主張。これに対し判決は「DICの前段階であると認識できた」「獣医療の水準に合った治療がされたとはいいがたく、治療に関して過失があるというべき」とし、「適切な検査・治療を行っていれば、死亡日に生きていた可能性がある」とした。
※参照記事 : 神戸新聞Web版 2022/5/1
エデルちゃんのご家族に話を聞くと
担当獣医は自分のやりたかった腹腔鏡手術の後は、間もなく亡くなるしかなかったエデルに点滴もまともに行わず、激しい嘔吐と下痢をしているのに、口から注射器で流動食を与える指示を出していました。
経験未熟な研修医は、その指示どおり、注入直前後にまで激しい嘔吐をしているのに注入し続けました。カルテに記載されています。この地獄の注入は、亡くなるほんの2、3時間前まで続けられました。
どれだけ苦しかったことでしょう。
重篤なDICのエデルに行なっていたのは、この地獄の苦しみの注入だけで、輸液さえ行なっていませんでした。
この事実を発見し、どうしてこんな動物病院、獣医師を信頼して、大切なエデルの治療を託してしまったのだろうと自責の念にかられたと同時に、獣医師に対する怒りを抑えるだけで精一杯でした。
獣医は今現在【詐欺罪】にて刑事告訴受理され書類送検
この獣医は今現在、【詐欺罪】にて刑事告訴受理され書類送検されています。
エデルちゃんの事件は、家族にあえて虚偽の病態を説明し、すでに看取るしかなかったものを、治療すれば延命が期待できると嘘を言い、治療でも何でもない手術や検査を行いました。
腹腔鏡手術の症例とするため、そして治療費を詐取するためと考えざるを得ず、獣医師は詐欺罪で刑事告訴され書類送検されました。
エデルちゃんのご家族の思い
エデルのような事件は、獣医師に上手く言いくるめられ、獣医療に詳しくない飼い主が気付いていないだけで、実はたくさんあると考えています。
飼い主も知識を得て、このように極めて悪質な事案は、刑事告訴されるのだということを、飼い主は、もう黙っていない。大切な愛する家族を粗末に扱われたら、もう黙っていないのだということを、取り上げてください。
エデルの命日である12月26日が近づくこの頃、世間はクリスマスだと楽しそうですが、私たち家族にとっては、一年で一番深い哀しみに苛まれております。