ノーベル賞の最右翼! 増感放射線療法「コータック」の小川恭弘・名誉教授
乳がんなどのガン細胞の大きな塊は抗酸化酵素で守られていて、放射線を照射しても、通常の1/3以下程度の効果しかなく、ガンの縮小は困難でした。
ところが、高知大学名誉教授で、高知総合リハビリテーション病院院長小川恭弘医師の開発した増感放射線療法「コータック」は、内視鏡やCTガイドなどを使用する注射方法で、ガンのよろいとなる抗酸化酵素を破壊する増感剤(過酸化水素(オキシドール)+ヒアルロン酸のコンビ)をガン細胞に注入。
そのあとに放射線照射をおこなうとガン撲滅効果は3倍に急上昇。
’06~’13年の臨床試験では、前出の藤原さんを含む乳がん患者70人にコータック注射をしたうち、69人が手術なしでがんが消滅し、5年生存率も100%を達成した。最近ようやく、薬事承認・保険適用に希望が見えてきたところとか。
70人中の69人の大きなガン細胞が手術ナシで消滅。しかも「乳房の温存」療法ですから女性はダブルで助かってますね。
また、放射線治療法自体も急激に進化していて
①四次元ピンポイント照射
故・樹木希林さん(73才)が治療に通っていた事で有名。
②IMRT(強度変調放射線治療)
③SBRT(体幹部定位放射線治療)
④粒子線治療(陽子線治療、重粒子線治療)
⑤小線源療法
など、いろいろ有力な選択肢が出来ました。
乳がんに関しては、コータックの一択?ですね。
ほかのガンへの水平展開ですが、
①皮膚表面から針を刺せれるガン
②カテーテルや内視鏡で接近できるガン
が次の標的ですね。
実は、末期の直腸がんや卵巣がんでの完治も続出していて、もう免疫療法や光免疫療法の数段上のレベルかもですから、小川恭弘・名誉教授が、ノーベル医学賞の最有力候補に踊り出るのも時間の問題?
ただし、増感剤(過酸化水素(オキシドール)+ヒアルロン酸のコンビ)の原価が300円と安すぎて儲けが出ないのと、この治療法が他のガンに広がると、製薬会社や医療機関の大半が収入激減となるため、利権ドップリの厚労省官僚や製薬会社、医師会などの協力は得られないかもですね(汗)