【コラム】Web3とHIPHOP-暗号屋note
こんにちは!シン暗号屋広報です。
前回の「営みってなんだろう」に続いて今回は「Web3とHIPHOP」についての考察をコラムにしてみます。
ブロックチェーン界隈で、よく出てくる単語の中にある音楽ジャンルといえば「Crypto Punks」のPUNKかなと思いますが、昨今はHIPHOPシーンからもWeb3への言及やアクションが増えてきました。今回はそういった楽曲、また、日本人が仕掛けるHIPHOP x NFTの試みについてもご紹介させていただきます。
暗号屋は「DJサービス部」という部署があったり、「暗号夜」というタイトルでクラブイベントを開催する文化があったり、代表の紫竹もDJ79名義でDJ活動をしていたり、Web3だけでなく音楽にも明るいメンバーがいる会社なので、今回は暗号屋のそんな一面がご紹介出来れば幸いです。
アメリカのクリプト・ラッパー「Starfoxflare」
まずはHIPHOPの本場であるアメリカの、Starfoxflareというラッパーを紹介します。
STARFOXLAFLARE - Crypto (Official Music Video)
2021年5月に発表されたこの「Crypto」という曲。「Woo!I just made a flip after crypto.」というフック(サビ)で、仮想通貨で一発逆転したことをFlex(自慢)しています。このビデオの冒頭でもPolkaswapを触っているシーンが出てきたりするのでガチのCrypto好きだろうなと思っていたら、翌年1月に発表した楽曲「DeFi」ではCryptoに関する単語が更に詰め込まれ、彼が使っているであろうDeFi Protocolの名前を羅列したり、それらを使った生活や美学をラップしており、特に「I’m fucking with DeFi / Let’s talk about DeFi / Holy bitches wanna see why / Gaddem would you look at APY」という印象的なフックは様々なコミュニティで話題になりました。
Starfoxlaflare - DeFi (Official Music Video)
他にも面白いリリック(歌詞)をいくつか挙げると。。。
Just like a Metamask.Maan bitch I’m a fox.
まるでMetamask、そう俺がfox。
Starfoxflareの名前に含まれるfox=キツネがMetamaskウォレットのアイコンであることにちなんだリリック。
I was selling freebase now my token rebase.
昔はフリーベース(コカインの一種)を売っていたけど、今はトークンのリベースを得ている。
単語の語尾で韻を踏んだだけに見えて、麻薬の売人を抜け出せるくらいの収益がDeFiによって生み出せることを暗喩している。
I just bought some $TSHARE,X’D up like six times.
(Fantom Network / Tomb Financeの)$TSHAREを買ったら価値が6倍くらいになってブチ上がった。
$TSHAREは$TOMBをTomb Financeにステーキングしていると貰えるリベーストークン。ステーキング量に応じて毎日貰えるトークンが、更に価値上昇して全部で6倍になる、なんてことがザラに起こっていた2021年のDeFi市場の高騰具合を表現している。
日本語ラップとブロックチェーン
次に、我々にとって国産のHIPHOPである「日本語ラップ」の中からCrypto / Web3をテーマにしたKGE THE SHADOWMENというラッパーの「NeoCryptoFunks feat. MIKRIS」を紹介します。
KGE THE SHADOWMEN - " NeoCryptoFunks " feat. MIKRIS (Official Music Video) prod by OLIVE OIL
今は千葉県松戸市議会議員で有名なラッパーのDELIさんも所属する、地元・千葉の面々によるヒップホップ・クルー「TEAM 44 BLOX」のメンバーである2人による、ブロックチェーン讃歌ともとれる楽曲です。
曲冒頭の「No Diggity / 走るSolidity」というリリックをはじめ、HiphopとブロックチェーンやWeb3にまつわる単語の言葉遊びが面白い楽曲です。
(「No Diggity」はBlackstreetによるHiphop Classicの曲名で、意味は「その通り」。)
(「Solidity」はイーサリアムプラットフォームで最も一般的に使用されるプログラミング言語。)
フックでは「ブロックチェーン!インチキ不可能 これが何でもお見通(おみとお)システム」と、改ざん体制と透明性というブロックチェーンが技術的に得意な部分を、分かりやすい言葉で説明出来ているところがクールだと思いました。
また、リリックの中に出てきた「Meta Gangs #5」というのは、LA在住の日本人でSNOOP DOGGらが率いるクルー=THA DOGG POUNDに所属する日本人唯一のメンバー、DJ 2HIGHさん主催のNFT Collectible「Meta Gang」の「#5」をKGEさんが所持していたことだと思われ、Openseaにて履歴を確認してみると、「Kge」というユーザーさんが「Meta Gangs #5」を持っていたことが確認出来ました!
HIPHOPやストリートの文化においては「リアル=真実」を重んじる傾向がありますが、ブロックチェーン上のトランザクションに関してはこうやってリリックの内容が本当かどうか確認出来てしまうので、リアルであることを重んじるこれらの文化と、Web3との相性の良さを感じずにはいられません。ハッキングという名のスリが横行するも、密売に近い個人間取引で大儲けするチャンスもあるWeb3の世界は、インターネット上のストリートなんじゃないかという仮説も成り立つのではないでしょうか。
日本から見るNFTとHIPHOP
前述のMeta Gangsの他にも、日本人かつHIPHOPシーンで活動しているアーティストがやっているNFT Collectiblesがあります。それが沖縄出身のラッパーOZworldによるNFT Collectible「NiLLAND」です。仮想の世界である「NiLLAND」のキャラクターがNFTとして発売されています。
ラッパーがインスタライブなどでファンと直接コミュニケーションを取る場面は昨今多く見られますが、更にMetaverse上でのファンとの交流やコミュニケーションの在り方についても模索する、OZworldの今後に注目です。
下記のNiLLANDに関する記事がとても良い内容でした。
いかがでしたでしょうか?
StarfoxflareはCryptoやDeFiによる取引に魅力を感じていることが器用に楽曲に落とし込めている点が面白いと思っていたので取り上げました。また、KGE THE SHADOWMENの楽曲にはブロックチェーン上で起こること全体への期待が込められているように感じ、事業者として元気をもらいました!OZworldは沖縄から独自の発信を続けている素晴らしいアーティストなので彼に興味を持ってくれた方は他の楽曲も聴いてみてください!
他にもこんなWeb3 x HIPHOPがあるよ!という方は是非コメント欄で教えてください!また、この記事を見て暗号屋に興味を持って下さった方は下記フォームよりお問い合わせください!