「宇宙」をパスワーク
夜になって、パスワークをしようと思いました。ただ、どのカードをというイメージがなかったので、シャッフルして、山を作り、上から順番にめくっていって、いちばん最初に出てきたアテュ(大アルカナ)のカードを見ることにしました。
一枚一枚めくっていくと、ちょうど7枚目がThe Universeだったので、今日はこちらのカードを見ていこうと思います。21番目のカードで、最後のカードなので、大丈夫かなとは思いますが、カードの方から出てきてくれた訳ですから、これでいいんだろうと思います。
そう言えば、このトートタロットを初めて紹介したときに、大アルカナから一枚だけ引きましたが、その時にもこの「宇宙」が出たのでした。初めての一枚引きで出たカードがこのカードだったというのは、とてもうれしかったです。
そして、なにより、このアマゾナイトのような、ラピスラズリのような、アズライトのような、クリソコラのような、マラカイトのような、微妙な青緑の色合いに吸い込まれるようです。
この色は、本当に本当に大好きな色で、上にあげた石もとても好きな石なのです。
この空間は、もちろん、バラナシで覗き込んだ穴だと思うのです。中にねじられたメビウスの輪のようなものが見えるので、一層そう感じます。
違いがあるとすれば、あのときはまだ準備ができてなくて、中に入る勇気がなかったということで、今はすでに中にいると言ってもいいような状態だと思います。裸で躍動しているのは、自分自身なのでしょう。
大いなる進化や変化の時には、常に蛇が側にいるようです。蛇は次元を超えていく時には欠かせないもので、その象徴なのだと思います。そこは宇宙と人間の結節点と言ってもいいのかも知れません。
「星」もそうでしたが、やはり踊りたくなりますね。ひとりでに身体が動き出しそうです。しかし、このときの動きはとてもゆっくりで、まさにスローという感じかも知れません。
ゆっくりと1ミリずつ動くというような繊細な動きを持続していると、時間が止まり、永遠が見えてくるという経験をしたことがありますが、あれはまさに器官なき身体の発見だったと思います。
そして、その状態こそは宇宙の入り口と言ってもいいのかなと思います。
Aeonにおいては、小さな身体と大きな身体を同時に持つように、ここでマクロ宇宙とミクロ宇宙の交接するマジックがあるのだと思います。それを司る鍵を握っているのか、人間という存在なのですね。
人間は宇宙の中のちっぽけな存在というようなものではけっしてありません。
むしろ、この宇宙を内在として包み込むという側面もあるのです。反転した虚の宇宙は人間の内在なのです。人間の意識が全宇宙を包み込む存在だということですね。
三次元と時間で構成される三次元時空においては、広大な宇宙に対して、ちっぽけな存在としての人間ということになりますが、四次元の宇宙においては、三次元と虚の軸でできた空間ということになり、それがミクロの方向ということになりますから、宇宙は極小にまで縮み、それが素粒子という事になります。
だから、宇宙というのは、マクロであり、ミクロでもあるのです。そしてそれを繋ぐウロボロスの蛇的な役割をしているのが、人間ということになります。
だから人間という存在があってこそ、この宇宙は存在が可能になるのです。宇宙よりも人間の方が先なんだという言い方もできるでしょうか?
そのようなことを可能している空間に出るということが、この「宇宙」というカードが示していることなのだと思います。
なので、この宇宙の絵を見ていると、水晶玉を覗き込むような感覚になったりもしますね。その玉のことをライプニッツはモナドと呼びましたし、空海は天網恢々疎にして漏らさずと表現したようです。
曼荼羅を見ていても、大が小を包み込むと同時に、また小が大を包み込んでいるというような世界観が展開されていますが、それはまさにこの「宇宙」を覗き込んでいる自分と、中で踊っている自分と、その両方が同時に成り立っているというようなことをイメージするとよいのではないかと思います。
この感覚、わかるヒトがどのくらいいるでしょうね。どんどんとこれからは増えていくだろうと思います。ヌーソロジーがやろうとしているのも、そういうことですし、僕の見たところでは、トートタロットはヌーソロジーの宇宙観をそのままずばり描いていると思うのです。
水晶玉を覗くように、反転した宇宙を覗き込み、それと同時に宇宙に包まれると言うようなことですね。
しかし、このことがなんとなくでもわかってくると、結局素粒子が自分の宇宙であるということなのです。そしてたくさんの他者と重なり合いながら、素粒子を構成していて、その素粒子を基本単位として、すべての宇宙の物質世界は創られているわけですから、実は宇宙は人間の意識でできているという事になるというようなことです。
これはすごいことだと思うんですよ。
だって、人間が宇宙を創っているということですから、それは人間が宇宙を創造してきた創造者だったのだということを言ってることになるからです。
そのあたりの細かい構造の話はヌーソロジーが細かく詰めていってるというわけですから、本当の本当に、すごい時代に突入しちゃってるのだということが言えると思います。
そういう所から考えてみると、この地球上にあるすべての物質も、すべての概念も、結局は人間が作り出していて、それをベースにして、今の人間社会があるのだということが受け入れられるようになると、結局はすべての人にとって、自分の宇宙の問題であり、自分が何を普段考え、何を食べ、どんな振る舞いをしているのか、ということが、この宇宙の根源なのだということなんだと思います。
人は変えられないとか、自分から始めようとか言いますが、宇宙の構造的なところから考えていくならば、当然のことと言えるわけです。
そういうあり方、そういう生き方、そういうことを教えてくれているのが、グノーシス的な考え方だと思います。
それは人間は単なる被造物ではなく、創造者だということを示しています。他者の意見、権威者の意見に従うのではなく、自分の意見を持つ必要があるというのは、自分の意見通りに宇宙を創っていくことになるからなんですね。
自立していない創造者は創造者ではないのです。自立し、他の人を尊重するという事の意味がわかるということが、宇宙創造に関わるために必要な最低限のルールという事になるのだと思います。
この宇宙のカードは、ある意味そのゴール地点を示していますが、ここに至るまでのトートタロットの示す道筋は、まさに神として生きる心構えを得るための指南書みたいなことなんだろうと思います。
だから、トートタロットはすごいんだよなと独りごちている今日この頃です。こんな感じで、まだまだトートタロットの探求は続くと思います。(*^-^*)