シャンタル・アケルマン「私、あなた、彼、彼女」(1974)
シャンタル・アケルマンが監督を務めた映画「私、あなた、彼、彼女」は、撮影当時24歳の彼女によるセルフポートレート的作品である。原題:Je, tu, il, elle (1974)
殆ど家具のない無機質な部屋で、一人の女=“私”がマットレスの位置を変えて寝転ぶ。誰かに向けて手紙をしたため、スプーンで砂糖を貪り食う。無意味とも思える行為が延々と反復され、女はモノローグを繰り返す。やがて女は雑音の入り混じる街へ繰り出し、トラックをヒッチハイクする。“彼”との短い旅を終えたあとは、