ポンペイ展〜蘇る古代遺跡
気軽にアート散歩
少し前、新年から楽しみにしていた京都の京セラ美術館ポンペイ展に行ってきました。歴史のロマンに浸りました。
考古学者になりたかった子供の頃。
シュリーマンのトロイ遺跡発見の伝記で感化されただけですが、土の中から消え去った世界が生き生きと蘇ることにワクワクしたんですね。
おかげで歴史好きになったけど考古学でなく、美術史に行ってしまったのだけど
生まれ変わったら考古学者だと子供みたいなこと考えちゃうくらいワクワクしました。
ポンペイ展を見ての率直な感想
小学生みたいな感想ですが
・昔の人も今と同じような生活をしていたんだな
・古代ローマの文明ってやはりすごい。今と変わらないんじゃないか?
・女性が活躍していた!
・哲学者がいる
・奴隷解放活動があった
これは全部見どころになっていて、歴史でも習ったことだけど、改めて展示物を見ることで本当だったのかもと興味深く眺めました。
そもそもポンペイとは?
場所はイタリア南部ナポリの近郊にあり、当時人口20,000人を数えた古代都市遺跡ポンペイ。
ポンペイが消えたのはヴェスヴィオ火山が噴火し火砕流で埋まってしまったから。
噴火は、西暦で79年。
今は2022年。1943年前とは思えない街並み、調度品、芸術作品などを実際に目にするともしや人間って進化してないのではと震えました。
発掘されたのは18世紀になってから。1748年から始まり、今もまだ発掘作業は続いているそうです。
裕福な人がいて、奴隷がいて食事だって、なんと保温可能だったらしい。ワイン名産地だったそうですよ。
テルマエロマエで出てきた公共浴場もあり、大劇場、宗教的儀式を行うディオニュソスの秘儀の間のある建物まで。
そう、ここはイタリアですからね、ギリシャ・ローマ文明の影響下。世界で一番発展していた地域ですから当たり前ですかね。
ポンペイは外来の神話から取り入れた神々を信仰する多神教だそうで、
ギリシア・エジプトの神々(アポロ、イシスなど)の彫刻もありました。
展覧会の流れ
序章.ヴェスヴィオ山噴火とポンペイ埋没
1.ポンペイの街ーー公共建築と宗教
2.ポンペイの社会と人々の活動
3.人々の暮らしーー食と仕事
4.ポンペイ繁栄の歴史
5.発掘のいま、むかし
ほとんど自由に写真撮影可でした。
噴火前のヴェスヴィオ山が描かれたもの。豊かな自然だったんでしょうね。ポンペイではワインが名産だったそうです。ディオニソスは葡萄を纏っています。
飲んでる姿ではないですが、ディオニソスと言えばワイン。お酒の神様ですね。
アウグストゥスの時代だったんですね。
ルネサンスと言われてもそうですかと言ってしまいそうなフレスコ画の「三美神」(ティトゥス・デンタティウス・パンテラの家から出土)
今だって飾りたい!可愛すぎる猛犬注意
これも今あってもおかしくない
さらに古代のロマンに思いを馳せたい
模型を見るとこんな家に住んでいたのかななど夢みられます。
今と変わらぬ果物、食器、驚きです。
そして哲学者たちの姿もありました。
木の下で思索し討論する姿
優雅です。
古代ギリシャヘレニズム期の哲学者エピクロスの胸像もありました。
よく知るものが普通にある。
ずっと昔なのに今のよう。炭化したパンなどを見ると火砕流に一気に埋もれたんだとわかりますが、驚くほど残っていて、生活感あふれる様子を知ることができました。
最後に
そういえば、映画ありましたね。バイオハザードの監督かと思ってスルーしましたが、ちょっと見てみてみいいかも。歴史に触れるという意味で。
昨年から博物館に展覧会が多いですね。
エジプト展は3つくらい見たし、今年はナポリ国立考古学博物館のポンペイ展。
海外に行けない今、嬉しい企画だなと妄想旅、タイムトラベルも楽しんでいます。
行けるようになれば、イタリアナポリへ旅したい。実際の土地を歩くとまた違う感覚を得られそうです。写真で見た絵画や彫刻を実際に見た時の感動は大きいですし、イメージしていたのと違うことも多々あります。
調べてみたら、ポンペイが火砕流に飲み込まれたのは、8月24日夏だったんですね。
18世紀になるまで寝ていた都市の日々を暑い今日展覧会を思い起こしています。
また自由に行き来できることを祈って。2022年7月
スタンドエフエム音声配信でも
ポンペイ展
7/16〜9/25宮城県立美術館で開催
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