Mommy マミー
8月17日(土) 横浜【ジャック&ベティ】で『Mommy マミー』を観てきた。
1998年7月25日に和歌山県の集落で起きた毒物混入・無差別殺傷事件で[和歌山毒物カレー事件]と呼ばれ連日TVのワイドショーで放送していたから40歳以上の人は記憶にある有名な事件で『Mommy マミー』はこの事件の真相を追ったドキュメンタリーです。
1998年当時のマスコミの報道について僕は「気持ち悪い…」って違和感しかなく今回『Mommy マミー』を観て当時を思い出してやはり気持ち悪さを感じた。
1994年に起きた[松本サリン事件]から何一つ反省せず、学ばずに自分達にとっておいしいシナリオで進めていくマスコミとそれに流されていく世論、それに飛び乗り杜撰な捜査で起訴する検察、状況証拠(しかもこれすら脆弱な証拠とならないだろう…)で死刑判決をくだす裁判官。茶番すぎて本当恐ろしくなった。
まぁこれは日本に限らず世界中である事(ウェスト・メンフィス3の事件なんて本当吐き気がするし魔女狩りって今も当たり前のようにあるって怖くなる)
…で映画なんですが裁判記録の証言を元に検証してゆくのだが…この作品だけで観るとどう転んでも有罪にならない。
そもそも物証もない自白もない。本当に都合良くシナリオを書いた状況証拠だけ、しかも検証すればいかに脆いか子供でも分かる状況証拠…本来なら"推定無罪"でなければいけないモノが先に結末を決め"推定有罪"で話の整合性を成立させようとするから歪になり違和感だけが残るのだ。
ただドキュメンタリーって言っても所詮は人間が作る以上は制作者の意図があり演出があり客を誘導する。この作品はそれが鼻につくから人によって拒絶してしまうかもしれない。
その意味で演出の仕方で損をしたかな?
これはあくまで私見であり暴論かも知れませんが日本って国は一度コレって決めると引き返す事が出来ない民族なんですかねぇ
太平洋戦争しかりコロナ禍での東京オリンピックしかり来年?の大阪万博しかり…同様に[和歌山毒物カレー事件]も引き返せず過去の幾多の冤罪事件もそんな気がしてなりません。
ただ…林眞須美や夫の林健治は人間としては本当にどうしようもないクズなんで同情出来ない部分があるんですよね。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?