#19 私と母の戦闘日記
人事担当の方に、内定辞退のメールを送ったが、その後、電話をして人事担当の方と話すことができた。
内定承諾をし、働きたいと思ってもらえているのであれば、その意志を貫いて欲しいですし、その為のバックアップは可能な限りします!
そう言ってくれたのだ。
私からしたら、この時点で”働く”ということがよく分からなくなっていた。正直な話、もう、ストレスの方が強く、働きたくなくなってきていた。先の事ではなく、今あるものを全て手放したいと思っていた。しかし、来年の保証を失うことはそう簡単なことではなく、また、内定辞退を取り消すことにしたのだ。
そして、人事担当の方は、内定辞退のメールの後、内定辞退取り消しのメールを送ることで、内定辞退を取り消しとなることになった。また、母に対しては、嘘をついたことになる為、謝ることも優先事項となった。
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内定辞退のメールのスクショを送った次の日、母からは会社に連絡をしたか、の連絡がきていた。
「内定辞退の取り消しのお願いのために電話します。お母さんが送ってくれた会社にエントリーしたり、自分でも調べましたが、思うようなところに募集はありませんでした。海外に行く道もありますが、今後働ける可能性は限りなく低いものとなると思います。ですので、やっぱり内定辞退の取り消しをお願いします。申し訳ありません。」
ラインをして1時間後に、電話がかかって来た。出たくもなく、放置していたが何回もかかってくる電話に耐えきれなくなって私は電話に出た。
『辞退してないの?すぐ連れて帰るって言ったわよね。いい加減にしなさいよ!今から一人暮らしの家に行くから。実家に連れて帰るから。』
「本当にすみません。何度も何度も内定辞退をしてなくてすみません。ですが、私はやっぱり辞退することはできません。」
『何で、何度も何度も、裏切るようなことするの!!!!何で辞退しないの!!!
あなたには合わないって何度も言ってるじゃない!!!何で分からないの!!!ねえ、お願いだから、辞退して!!
ねえ、何で?私、何か悪いことした?何で言う事聞いてくれないの?そんなに悪い母親だった?ねえ!!何か言いなさいよ!!!』
電話口で泣き叫ばれた。
初めての体験だった。
同時に身の危険を感じた。本当に来そうだな。来たら逃げれないだろうなと思った。
「いや、お母さんが悪いとかではなくて、私の決断の問題で・・・。」
『そのあなたの決断が間違ってるって言ってるの!!何で分からないの!!私の子育ての何が悪かった?あなたの好きなように育ててきたつもりよ?何が悪かったの?何が嫌だったの?言ってみなさいよ!!』
そう言って、母の質問攻めは続いた。
何も言っても私が辞退をすることを言わないため、母は、家に行くから鍵を開けときなさいよ、と言って電話を切ったのだった。
結局、仕事を終えた母は、終電を乗り継いで、一人暮らしの私の家に夜中の1時に来た。
『ねえ、何を考えてるの?』
そう言って夜中の1時から話し合いは始まった。次の日も平日だと言うのに。