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母と、私の反撃日記 5

私は辞退することを企業側に伝えた後、辞退したことは母には伝えないでほしいとお願いした。

しかし、母から直接企業に連絡が行っているため、その事を伝えないのは難しい、と言われ、私は受け入れた。

それであれば、母にも連絡しなければと思い、辞退した事を伝えた。

すると、連絡後すぐに電話がかかってきた。

辞退したっていうのは本当なの?

私は正直に悲しかった。全く信頼されていないんだな、と。私の考えとしては、親は子を信じて進む道を応援してくれるものだと思っていたからだ。それに今までそうしてきてくれた、と自分を無理やり納得させてきていたから。辞退を決め、打ちひしがれている私には、きつい一言だった。

「そうだけど?なに?まだ何かある?」

もう私には余裕なんてどこにもなかった。

『本当に辞退したのね?』

「だからそう言ってるよね。辞退したって言ってるじゃん。」

『本当なのね。それなら、これは終わった事だから、今後のことを考えましょう。これからどうするの?就活するの?』

私は、頭にきた。

(なにそれ。信用してないし、なんなら辞退までしたのに、まだ関わるわけ?信じられない。)

「今後のことは分かりません。それに、今後の内容は一切話すつもりはありません。」

『なんで、そんなこと言うの。これからどうするか聞きたいだけよ!』

「だとしても、私はあなたには伝えません。もう放っておいて下さい。さようなら。切るね。」

そう言って、一方的に電話を切った。

ただでさえ悲しいのに、それ以上の負荷をかけてくれるな。

そんな気持ちだった。

数日後また、電話をかけて来たので何かと思ったら、年末に帰って来なさい、とのことだった。

「あなたの要望通り、辞退したので、これ以上関わらないでもらえますか?今度はそちらが私の要望をのむ番ではないですか?」

『辞退はスタートラインに決まってるでしょ!?やっとスタートラインにたったのよ!!』

絶句した。

「とりあえず、今話せる状態じゃないから切るわ。」

と、また電話を切った。

その後も、前回のように、マイナンバーの通知カードはどうするの?であったり、年末帰ってきなさい!など言われていた。

そこからは、全て無視した。

何かあったら、お父さんか弟に連絡して下さい。二人はあなたの家族です。最愛の娘でした。お元気で。

という内容が最後に送られてきていた。これが12月の3週目であった。

私はただただ、疲れ果てていた。



そうこうしているうちに年は開け、大学へと戻ることとなった。

年始には母から荷物が届いており、中身は御節の黒豆が入っていた。他にもいくつか贈り物が入っていた。

多分、私の誕生日だったから母がおくってくれたのだろう。

私は、今回の件に関しては、母に対して異常な行動であったとは思っている。

しかし、特に不自由もなく、大きい病気もせず、元気にここまで来れたのは、紛れもなく母や、家族のお陰であると思っている。

だから、私は連絡したのだ。

「荷物届きました。色々とありがとうございました。ここまで元気に育ててくれて本当にありがとうございます。」

と。

だが、マイナンバーの件に返事をしていなかったので、返事をした。

「マイナンバー等は、もう、結構です。今まで言ってきたことはお母さんだけに言っているわけではなく、お父さんにも弟にも言っていることです。ですので、全ての原因がお母さんである訳ではありません。最低限の連絡も今後しません。いつもお気遣いありがとうございます。」

これでもう、連絡してこないだろうと思った。

私はやっと自由。全て終わったのだと、そう思った。


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あきは
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