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『心の天気、雨のち晴れ』(愛理)
何か理由があるわけじゃないのに、すっきりと朝起きられて、ご飯を美味しく食べられて、ご機嫌でにこにこ過ごせる日がある。
何か理由があるわけじゃないのに、心が重くて泣きたくなったり、1人になりたいのに寂しさを感じる日がある。
私はこの歳になって初めて、心って天気のようなものだと知った。
自分で生活を整えて、自分の心が何を感じているのか、丁寧にキャッチするようになって。
似たような日々のなかで、
『また砕いて、すり潰して』(愛理)
何度も何度も、同じ夢を見る。
ギリ、ギリ。
夢の中で、砕ける。
砕けるまで、歯を食いしばる。
夢の中で、痛い、痛い、そう思っても。
自分で緩められない。どうにも出来ない。
朝起きたら、
頬の内側にうっすら残る痛み。
『歯ぎしり 治し方』
『ストレスを溜めないように心がけましょう。』
うんざりだ。
そんな抽象的なこと言われたって、どうしようも無い。
どうやら歯ぎしりって、ストレスの発散
『察してよ』(桃萌)
よく耳にする言葉。
「察してよ」「空気読んでよ」
それは察せなかった者への怒りであり、
空気を読めなかった者への咎めである。
それを聞くたび、ごめんねって、一応思う。
申し訳なさそうな顔で、下を向いてみたりもする。
でも、「察してよ」って、すごく理不尽だ。
察することができるのは、自身の主観による常識や物事の範疇である。
その「主観」は、私の知識とか経験とかから作られた、オリジナリティ溢
『愛と勇気だけが友達さ』(日向子)
アンパンマンマーチの歌詞読みなおした、きのう初めて気づいたんだけれど、アンパンマンは真の孤独なんだ。ほんとに愛と勇気だけが友達で、どれほど胸の傷がいたんでも愛と勇気のために生きてるんだ。へんに友だちを作ると愛と勇気を守れなくなってしまうから。
アニメの内容はそこまで覚えてないんだけれど、たぶん、アンパンマンが誰かを悲しませないに自分の顔を分けてあげたり、悪いことをするやつを殴ったりする、そんな
『きねんび』(桃萌)
くるしいのはわたしだけじゃないことを確認して安心するのは、他人の不幸をビリビリに破って半分ずつ分け合うことなのか。傷を舐めあって、お互いの塩分で真っ赤に爛れさせてしまうのか。
まいにち毛繕いする動物のように、いつか崩れてしまう毛並みを整え続けるのは、逃げることとおなじなのか。
だれも肯定してくれないのなら、おなじ動物どうしで手をつないでぴったり寝ることしかできない。ことばにしたら押しつぶされてこ
『悩むことって、贅沢かも』(愛理)
こないだ、初めてひとりバーなるものに挑戦した。
…うん、そわそわする。
隣の人はさっきから物思いにふけっている。
奥の人は窓の外を見ている。
私も真似事をしてみたけれど落ち着かない。慣れていない。
文庫本を出しては、仕舞い。
スマホを開いては、閉じ。
バーテンダーさんに話しかけられ、陰キャ全開で噛み倒してしまった。
私の指が、助けを求めるように動く。
「1人飲み 何する」
「1人飲みで
『働けるおまえのためのうた』(日向子)
おまえのために。テンプレートをつかって宛てたメールを効率良く処理する。電話口のおまえに共感を示しながら、商品のいいところをすり込む。おまえは隣の席の他愛もない話に笑みを浮かべて相槌を打つ。数字を追うのも苦しくない。電話に出るのも怖くない。強い心の、傷つくことをおそれない、全部、おまえのためにやる。働くことは案外むずかしくないおまえのために書く。逃げなくてもうたえる、働きたくないけど働ける、世の中に
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