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事業内容は
事業内容は?と聞いても、それはここでは伝えきれないから説明会をしっかり聞いてほしいと言われ、教えてくれなかった。そんな言い方だとどう考えても怪しい、新規事業の人材募集の話。
しかしそういう機会はなかなかないから、一旦説明会に参加してみるかって気持ちになる。説明会はZOOMで開催されるというので、聞いてみる。
それはペットボトルのリサイクル業者が、ペットボトルを集めるために、漁師と提携するルートを作る営業だった。海で魚と共にどうしても網にかかるペットボトル、どうせ捨てちゃうものなら無料で引き取流のでください、と地方を回る仕事だった。
いただいたペットボトルは細かく砕いてわたあめの機会に投入すると、綿となって出てくる。それを紡いで、毛糸にして、必要なら糸を染める。ホールガーメントの機械にかけて1日10着、縫い目のないセーターが出来上がる。設備はもう整っているので材料を集めてほしい。
漁師に営業?そんなものが事業になるのか?久しぶりに会う友人がうまい話があると言って持ってきたが、眉唾ものだ。大体私は1人で営業に回るなんて孤独な仕事は苦手だ。思っていたより怪しくはなかったが、お断りだ。
いやいや、仕事は他にまだあって、ちょっと考えてみて。次の説明会のZOOMのリンクを送るから。
それは人の髪の毛を集める仕事だった。髪の毛の毛根から、その人の昨日見た夢を再現できる装置が秘密裏に開発されていた。夢から人類の無意識の集合知を分析している教授が助手を必要としている。公にできない研究となるので、表向きは街行く人に、新しいヘルメットのモニターになってほしいと声をかけてヘルメットを被ってもらい、付着した髪の毛を採取するという仕事になる。
真っ当な研究なら、回りくどいことをしないでヘルメットの仕事させる給料で被験者を募集すればよかろう。公にできない研究だというのに情報が私に回ってくるなんて、セキュリティがガバガバである。怪しい、何か裏があるだろう。そんな変な仕事はしたくない。
ではこんな仕事はどうかな
大まかにいうと地球温暖化を止める仕事、ということになるのだけれど
そう言って友人が語り始めたのはこんな内容の仕事だった。
まず、木を植えるボランティアを募集してほしい。そしてそれを山に植えに行く。木を植えるために大きな穴を掘って、そこにボランティアの人を埋め、その上に木を植える。なぜそれが地球温暖化を止めることになるかというと、人間が少ないほど、そして木が多いほど地球に優しいから。一つ減らして一つ増やすことで効果が2倍になるというわけ。
えっと私は何を言っているのでしょうね。内容はともかく、事実と空想を混ぜた日記でした。