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良いバッターの条件と強い柔術家の哲学の共通点(全文無料)

今日も今日とて柔術は楽しい。今日は野球の話。柔術と共通点があったので書いてみます。けっこう大事な考え。


1.野球。いいバッターの条件とは

「おおきく振りかぶって」という野球漫画のセリフで印象的なものがあります。

「いいバッターは難しい球を打てるから打率が高いんじゃない、甘い球を見逃さないんだ」(記憶なのでちがっていたらすみません。。。)

これはなかなか面白い考え方だと感じました。当たり前といえば当たり前なのですが。

すごい打者は速い球やキレキレの変化球を打ち返せるもの、というイメージがあります。

しかし、どんなすごい球を投げられても、試合の全球を完璧に投げることはできません。必ず失投があります。

もちろんレベルが上がれば簡単に甘い球は来ないし、いかに失投をさせるか、というかけひきがあります。難しい球を打たないといけない場面もあります。実際は簡単な話ではありません。しかしこの哲学はあらゆるスポーツで大事だと思います。いわゆる「ワンチャンスをものにする」的な。

2.柔術。誰もがミスをする

レオヴェイラ(レオジーニョ)先生の教則を見ていたらいい言葉がありました。

”Eveybody makes a mistake.Don't miss out it"
「柔術ではどんな選手でも必ずミスをする、それを見逃すな」

(これも少し違うかもしれません。。。)

教則内のアタックの説明で相手のあるリアクションに対する説明でこの言葉を言っていました。”Eveybody makes a mistake.”「誰もがミスをする」。確かにその通りです。

どんなに強い人であっても試合の中で1秒もミスしない、1アクションもミスしないということはありません。ふいに相手にいいところを持たせてしまったり、重心をのせすぎてしまったり、不十分な形でアタックを仕掛けてしまったり、などミスをします。そこを見逃さない。

試合でも、力強い速い動きで終始攻めている選手が最後にカウンターのワンスイープや1アドバンで負けてしまうことはあります。

3.アタックのタイミング=相手がミスをしたとき

海外のグラップリングの選手がたしかインスタか何かで言っていたと思うのですが、

「ミスをしたときにアタックが決まる。グラップリングでは、トップから攻め続けるとボトムのほうがミスをしやすい。だから僕はトップを取って攻めるんだ」

トップとボトムのどちらが有利か論争は一旦置いておくとして、この「ミスをしたときにアタックが決まる」という哲学は大事だと思います。

得てして白帯の人は相手の体勢などを見ないで自分の好きな技を仕掛けてディフェンスされることが多いです。技には適切なタイミングがあります。発動条件的な。その条件を満たしていないのに技を仕掛けても技は決まりません。

ミス(アタックチャンス、発動条件)の例

・下からの三角絞め
 →トップが手をマットにつく

・シザースイープ
 →トップの重心が前にのる

・ステップ系パス
 →ボトムの膝が伸びる

三角絞めを極めたいならマットに手をつかせる、シザースイープなら重心をのせる、パスなら膝を伸びた形を作らせる

レベルが上がると「いかに相手にミスをさせるか」という攻防になります。それが「崩しや組手争いフェイント、連続アタック、カウンター」などです。

「対処を間違えたり、スタミナが切れて反応が遅れたり、崩しを耐えて体勢を崩したり、コントロールできてないのに強引にアタックしたり」

といったミスを相手がすると技が決まります。

3.まとめ

クラッチヒッター

「勝負強さ。嗅覚。”持ってる”。ワンチャンス、ワンミスをものにする」

野球ではチャンスに強い、ここぞというときに打つ打者のことをクラッチヒッターと言います。試合を決定づけるような場面で打てる選手です。

柔術でも同じようなことが言えると思います。クラッチスイーパー、クラッチパサー、クラッチチョーカー、的な。ここぞという場面で、1試合で1度しかない相手のミスを見逃さずスイープやパスやサブミッションを極める選手は強いです。

相手のミスを見逃さない、クラッチな柔術家になりましょう。

2024/9/9 アンディ

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