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トップキープのコンセプト 上でい続けるには〇〇する(全文無料)

 今日も今日とて柔術は楽しい。先日、全日本マスター柔術オープントーナメントを青帯ライト級マスター1で優勝できました。強い人ばかりでギリギリでしたが、なんとか優勝できてよかったです。

 今日はトップキープの話。自身が白帯の時に知りたかったことをまとめました。


トップキープ(トップでい続ける)には攻め続けることが大事

 トップキープをディフェンスに徹することだとイメージする人は多いと思います。しかし後手に回ってはトップキープはできません。

相手の立場から逆算する

相手をディフェンスのフェーズに足止めする

場合によってはいきなりディフェンスからカウンターアタックされることもあります。

 上記の図の左側に相手を足止めしておけば基本的にはアタックされません→スイープされない→トップキープできる

相手を左側に足止めするためには上はアタックし続ける。

ルールの話

柔術は上がアタックしないといけないルールの格闘技

 柔術では寝技の展開になったら上から攻めないといけません。上で逃げたり、固めているとストーリング(戦意の欠如)の反則を取られます。

MMAで見る「立て」のジェスチャーからのスタンド再開は柔術にはありません

(※ストーリングについては、文末のIBJJFルール参考1を)

まとめ

相手をコントロールしようとすると自然とパスアタックになる

 ガードの中にいると相手をコントロールできません。パスは「相手のアタックさせないこと」でもあります。まさに攻撃は最大の防御です。

 また、練習では積極的にパスを仕掛けた方が成長につながることが多いです。

 トップキープしたいなら、スイープを怖がって守るのではなく、攻めて相手をコントロールしてトップキープしましょう。

追伸 実際のところは守りに入ることもある

 とはいっても実際の試合だと無理にパスにいってスイープされるよりも固めていた方がいいシーンもあります。

固めた方がいいポジション

 具体的にはハーフやクローズド、サイドにいる時です。逆にスパイダーやデラヒーバに入っているときは動いてガードを解除した方がいいです。また、スイープの基本は足にコミットすることなので足に触らせないようにするのも効果的です。ちなみにマウントとバックはストーリング(ルーチ)も取られないのでずっとキープしていてOKです。

ルールの理解(ストーリング)、お茶にごしのテクニック

 ルーチ(ペナルティ)は一つ目はルーチだけ、二つ目は相手にアドバンテージ、三つ目は相手に2P、四つ目は失格です。それを考慮してトップキープしましょう。それを考えればルーチ0ならばルーチ覚悟で固めて時間を使うのもアリです、逆にルーチ3つ目なら動かないとやばいです。2Pリードでアドバンリードされている場面でルーチ2つなども動かないとやばいです。
 また、トップから攻めているように見せてルーチを取られないようにするお茶にごしのテクニックも試合では使えます。ここらへんは試合に出て身に付けるか、先輩に聞いてみましょう。

(※文末のIBJJFルール参考2)


参考 IBJJFルールブックより

※1 ストーリングについて

6.2.1
A) ストーリングは、試合において競技者が明らかにポジションの進行を試みようとしない場合、および競技者が対戦相手のポジション進行を妨げている場合と定義される。
D) 競技者がマウント、バックコントロール、サイドコントロール、またはノースサウスポジション からの対戦相手の攻撃を防御している場合、ストーリングとはみなされない。
E) 競技者がマウントポジション、またはバックコントロールの状態で、そのポジションの技術的な特性が維持されている場合、ストーリングとはみなされない

IBJJFルールブック日本語版2022 (jbjjf.com)

※2 ペナルティ(ルーチ)について

7.2.1
レフェリーは、以下のペナルティに関する一連の規則を遵守しなければならない。      
・1度目のペナルティ - ファウルを犯した競技者に1つ目のペナルティを与える。      
・2度目のペナルティ - ファウルを犯した競技者の対戦相手にアドバンテージを与え、ファウルを 犯した競技者に2つ目のペナルティを与える。   
・3度目のペナルティ - ファウルを犯した競技者の対戦相手に2ポイントを与え、ファウルを犯した 競技者に3つ目のペナルティを与える。
 注︓両競技者がストーリングによるペナルティを与えられ、それぞれ同時に3つ目のペナルティが 与えられた場合、スタンドから試合を再開するものとする。
・4度目のペナルティ - ファウルを犯した競技者を失格とする。

IBJJFルールブック日本語版2022 (jbjjf.com)

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