細川顕先生には恩がある。「格闘技第一だ！」と柔術の楽しさを教えてくれた話（全文無料）

今日も今日とて柔術は楽しい。

１．細川先生との出会い

現在名古屋のalma fight gim homiesの代表を務める細川顕先生。選手としては全日本5回優勝し殿堂入りを果たしている圧倒的な選手としての実績があり、道場をオープンしてからは指導者としても実績を残しています。

自分が出会ったのは細川先生がまだHOMIESを開く前にアンディの所属していた道場でインストラクターをしていたとき。自分が大学四年生で社会人になる前です

格闘技をはじめて間もない自分は細川先生のことも知らず、柔術の黒帯の価値も知らず、「若いのに黒帯巻いてるこの先生すごいなあ」くらいに思ってたのですが後にすごい人だったことが分かりました。

２．柔術って楽しいな！！！

当時の自分は大学で日本拳法部に入っており、卒業後も格闘技を続けたいな～と総合格闘技のジムに入会しました。日本拳法は細かい寝技の攻防がない（一応寝技もあるけどルール的にそんな細かくやらない）ので最初は寝技の攻防は何をやったらいいか分からないし何を起こったか分からないうちにやられるのではっきり言って楽しくなかったです笑

最初は打撃とMMAクラスだけ参加してその中で寝技を少しやる、という感じだったのですがせっかく柔術クラスがあるなら参加してみよう、と参加したのが細川先生クラスでした。今思うとなんて運がよかったのか。

野球始めたいと思ったら近くにイチローの野球教室があるみたいなもんですよ。「ここの先生すごいらしいね～」みたいな。

始めて参加した柔術クラスで細川先生のトレアドールパスを習ったのですが、それが感動でした。

こんなふうにやれば相手を制圧できるのか！！！と感動しました。技で相手を制してコントロールすることがこんな楽しいのか！と

日本拳法での打撃も楽しかったですが、この柔術独特の「技術で相手をコントロールする楽しさ」がめちゃくちゃ刺さりました。

あのとき細川先生のクラスに参加していなければ柔術を続けていなかったかもしれないですね。感謝。

教則動画やYouTubeでテクニックはいくらでも学べる時代ですが、直に先生のテクニックを教えてもらえるインストラクションの価値は落ちないと思います。自分があのとき教則動画をみたところで「柔術楽しい！」とはたぶんならなかったです。細川先生のクラスのおかげで柔術の楽しさを知ることができました。

ちなみにその後はMMAをしばらく続けて、２０２２年にプロ興行にも出れました。そしてケガをきっかけにMMAから離れて柔術に専念することになりました。昔から柔術の練習が一番好きで「MMAをやめて柔術に専念できたら楽しいかもな～」という気持ちがずっとあったのでいいきっかけでした。MMAも好きでしたが、柔術の方が自分には合っている気がします。

３．細川先生の言葉

一年くらい教えてもらったあと、細川先生は別道場へ行くこととなり、お別れとなってしまうのですが、最後のクラスの日に「サインください！」と言ったら「サインなんてねえよ、うーん、でもまあ、メッセージ書いとくか」と言って書いてもらったのが

「会社に負けるな！　格闘技第一だ！」

です。新卒間もないころにこのメッセージをもらえて本当によかったです。

これは自分の中でいまだに大事にしています。

また社会人になる直前に

「格闘技は続けろよ？絶対練習時間を確保しろ。仕事のあとに格闘技があることで心のバランスをとっていたよ俺は。忙しいからこそやったほうがいい」

と言われて、言われた当時はそういうものなのかなあ、くらいに思っていたのですが、これが自分を何度も救ってくれました。サラリーマン経験がある細川先生の実感を伴った言葉でした。

新卒で入った会社がまあまあ大変で、毎日8時9時くらいまで残業、土日出勤も多く営業として毎日詰められまくるといったカンジで日々疲弊していました（「8時9時くらいで大変と言うな」とか言わないでね）。特に一年目は仕事ができない、覚えられない、慣れないので本当に大変でした。日曜の夜に「明日仕事か、、、」と思うと胃が痛くなったり、仕事にいきたくなくて朝「事故になったら会社行かなくていいのかなあ」とか思ってました。

正直「格闘技なんてやってる場合じゃないかも」と何度も思ったのですが、そのときに細川先生の言葉を思い出しました。

「とりあえず格闘技は続けよう、仕事終わりに毎回ジムに行こう」と決めて毎日仕事終わりはジムに行っていました。そのおかげで鬱にならずにすみました。

仕事でどんなにしんどくて嫌になっても、仕事終わりに道場へ行って汗をかけば「まあ、今日も悪くない日だったな」と思って一日の終わりにベッドに入れます。

あのとき格闘技をやめて仕事一辺倒にしていたらマジで鬱になって仕事も格闘技も自分の人生もダメになって闇落ちしてました、たぶん。

その後も仕事や家庭のことやいろんなことがありましたが、「格闘技第一だ」を心に置いてきました。これが結果的によかった。自分を大事にすることができました。

つらいときこそ格闘技第一。

「飯なんか食ってる場合じゃねえ！睡眠なんてとってる場合じゃねえ！」

と言ってたら人は死にます。

格闘技もそういうところがあります。格闘技がメンタルヘルスになっている人にとってそこは死守したいですね。

家族や仕事に悪影響が出るような柔術の取り組み方をするのはよくないですが、自分を大事にすることで結果的に仕事も家庭もうまくいきます。逆に自分を犠牲にして仕事と家庭を最優先するとすべてダメになります。（あくまで自分の場合は）

だから「格闘技第一だ！」なのです。

子育てや仕事やいろんなことが忙しくても、少しの時間でいいから格闘技の時間を確保する。それを死守する。これで自分の心のバランスをとる。これが大事なのです。

専業主婦のお母さんが「家族が一番！」といっていて自分のやりたいことを我慢し続けていたらイライラするしメンタルは病んでくるし結果的に家族も本人も不幸せになります。そこで例えば「推し活最優先！」といって自分の時間を確保してニコニコしているお母さんの方がみんな幸せになります。

実際は仕事と家庭で自分の時間なんて取れない場面もたくさんありますが、それでもできる限り死守するのが大事だと思います。

当時手帳に書いてもらったメッセージ。ラミネートして大事に保管してます。

まとめ

何かしらの形で恩返ししたい。

とまあ、こんな感じで細川先生には恩があります。人生を救ってくれましたね。細川先生にとってはあのときの言葉はそんなに深い意味で言っていなかったのかもしれませんが、自分はそれに大きく救われました。

恩返ししたいなとずっと思っています。

まあ何かできるってこともないんですが、とりあえず応援してます。あと年賀状は毎年書いてますね。

それとHOIMESで出した教則は買ってレビュー書いてますね。いい教則なのでオススメです。

先日は久々にプライベートレッスンをお願いして、2店舗目オープンのお祝いを渡してきました。メッセージで済ませてもよかったのかもしれませんが、こうやって直接会ってお祝いと感謝を伝えることができてよかったです。

細川先生、あのときはありがとうございました。

今後も応援してます。

2025/2/22 アンディ

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