まず「ビジョンとミッション」をつくった話
今回は、どうしてビジョンとミッションを作ったかという話を(思い出しながら)したいと思います。
自己紹介の記事で、社長と社員の小競り合いが多発していたことを書きました。
日常の摩擦
ある日、社長から社員に新しい業務の依頼 (命令というほど強い言い方ではないので、ここでは依頼) があり、いつものように社員から反発がありました。ぼくはこっそり社長に経緯と理由をきいてみると、納得できる部分が多くありました。
なので、はじめは社長の話し方に問題があってこのような関係になってしまったのかなと思っていたのであまり深く考えていませんでしたが、社員数の割に仕事もうまく進まなくなってきて、「もっと根本的な解決方法を探さないといけない。小競り合いが続いてここがイヤな職場になってしまう」と危機を感じるようになりました。
社長の中のこの会社がどうあるべきかという一貫性
では、社長の目線で考えるみて納得できる部分がなんだったかというと、「この会社がどうあるべきか」という視点は話を聞くたびに同じでぶれていませんでした。でも、この部分について社員に発信をしていなかったので、社員は表面上のタスクベースで捉えていて、コロコロ変わる指示に反発していたのです。
ぼくは社長の発言の裏には一貫性があることを、社員に知らせないといけないと思ったのです。そこでぼくは「ビジョン(私たちはこうなるToBe)」「ミッション(私たちは社会をこうするToDo)」を明文化しました。
ビジョンとミッションの明文化の効果は2つ
ビジョンとミッションを明文化する目的は、前述のとおりです。では、効果は?というと明文化することで2つの効果がありました。
一つ目:社員との原則的なコミュニケーションツール
一つ目の効果は、ビジョンとミッションが社長と社員の原則的なコミュニケーションツールになったことです。社長のやりたいことがビジョンとミッションにつながっていることを示せるようになったり、社員の行動や成果がちゃんとビジョンとミッションにつながっていることを、客観的に示せるようになりました。また、突飛に聞こえるような社長の指令にも意味を見出しやすくなりました。
二つ目:社長(リーダー)が自分の言動を振り返るツール
二つ目の効果は、社長 (または組織のリーダー) が自分の言動を振り返るツールとなったことです。社長は事業を前に進めらければなりません。そのために現状に満足せずにどんどん変化を起こしたくなるので、たくさんのアイデアが思い浮かできてしまうようでした。文字となったビジョンとミッションを見返すことで、思いついたアイデアのどれを優先的に実行するのか、またはやらないのか、少し落ち着いて判断がするようになりました。
もともと、ビジョンとかミッションとか信じていなかった人です
ここまで、さも当たり前のようにお伝えしてきましたが、ぼくはこのようなことがあるまでは、ビジョンとかミッションを掲げることが大切だと考えていませんでした。大企業がかっこいいことを言いたいからビジョンとミッションを作っていると思っていたのです。
でも、想いを明文化することは、とても大切なことだとわかりました。社長の中だけでなく、しっかり想いをカタチにして仲間と共有することで、その想い自体がもっと強化されて色濃くなり、はじめて社長と社員がおなじ言語で話せるようになります。
まだ、ビジョンとミッションをつくっていない社長は、作ることを考えてみてはいかがでしょうか?社員数が10人を超えたくらいから、考えてみても早すぎることはないと思いますよ。
ビジョンやミッションの作り方について、疑問や相談があれば、遠慮なくご連絡ください。