見出し画像

誰もが知っているあの映画のワンシーンを体験してきました

こんにちは、あんでぃです。

最近はもっぱら出雲地方に伝わる「たたら製鉄」に魅了されております。
休日には、遺跡を巡ったり、博物館に通ったり、鉄打ち体験をしたりと、たたらにどっぷり浸かっております。

たたら製鉄とは、、、
日本において古代から近世にかけて発展した製鉄法。
炉に空気を送り込むのに使われる鞴(ふいご)が「たたら」と呼ばれていたために付けられた名称である。
砂鉄や鉄鉱石を粘土製の炉で木炭を用いて比較的低温で還元し、純度の高い鉄を生産できることを特徴とする。
近代の初期まで日本の国内鉄生産のほぼすべてを担った。
明治以降急激に衰退し、現在では、日本刀の原材料「玉鋼」の生産を目的として、島根県仁多郡奥出雲町にある「日刀保たたら」などが稼働している。

wikipediaを要約

たたらとは、要するに日本古来の独自の製鉄方法なんですね。
技術の結晶とも言われる日本刀は出雲の鉄がなければ生まれなかったかもしれません。

私は歴史が大好きです。
出雲の歴史を探っていく中で、「鉄」が果たした役割が非常に大きいことに気づきました。
日本刀が大きく普及していく中世には、日本全体の7-8割の鉄を出雲地方で作っていたというんですから。

そんなわけで、私はたたら沼にハマっていったわけでございます。

先日、『古代たたら操業』なる貴重な企画に参加する機会をいただきました。
そして、誰もが知っている映画のワンシーンを体験してきたところです。

なんの映画かって?
まずはその様子を動画にて見ていただきましょう。
※わずか19秒の動画です

なんだか大きな木製の機械の上で左右に分かれて踏んでいますね。
これが天秤ふいごというもので、製鉄をするのに重要な風を送る装置なんです。

よい鉄を産むには、炉の中の温度を高める必要があります。
そのためには、風を送り、中の木炭をしっかり燃焼させる必要があるのです。



さて、このシーンがなんの映画に登場するか、もうわかりましたか?


そう、スタジオジブリの「もののけ姫」です。
映画の中では、鉄砲などを作るために鉄をつくる場所、たたらばが出てきます。
実は、これ、島根県奥出雲地域に広がるたたらばをイメージしているんですね。

どうやらこのシーンを思い出した方がとっても多かったみたいです。
Xにてつぶやいたところ、たくさんのコメントやリポストをいただきました。

「かわりばんこ」の語源もたたら文化からきているんですよね。
当番、店番といった「番」の意味も、この番子からきていると思われます。
「地団駄を踏む」も「たたらを踏む」が訛ったものだと伝わります。
たたら文化、すげぇ。。。


僕は出雲の文化を調べ、発信していくことで、島根県の発展にささやかながらも貢献できれば、と願っています。
それだけでなく、出雲に古くから伝わる技術・伝統を知ることにより、古来の人々が培ってきた智慧の奥深さに気づき、祖先への畏敬の念、また日本人としての自尊心を培うことができるのではないだろうか。
そんな風に考えています。


そう考えたのも、この体験ができたからこそ。
西洋製鉄方式が入ってきたことで、効率化、大量生産化の波に飲み込まれ、廃れて行ったたたら文化。
その技術を現代にも受け継いできてくれた、先人たちに感謝しかありません。

そういった、文化や伝統をプライベートはもちろん、お仕事である旅館業でもお伝えしていきたいと思います。

以上、おもてなし産業をかっこよく。
あんでぃでした。



▼たたらを感じ、出雲文化を遊ぶ宿「界 玉造」

▼灯台と水平線を望むお詣り支度の宿「界 出雲」



いいなと思ったら応援しよう!