組織文化を築くため?星野リゾートの社内会議
腹を割って、正直に意見を交わし合う。
意識的にそのような時間を設けられていますか?
心にあるわだかまりを無くすために、正直にありのままに伝える。
そんな場があることが、私が今の職場で長期的に働いている要因の一つかもしれないな、と感じています。
本日、ちょうどそのような機会を感じている会議の日でした。
本日のざっくばらん会議
私の所属する界 玉造では、おおよそ月に一回、全社員が参加の会議が開催されます。
その名も『ざっくばらん会議』
名称通り、ざっくばらんに話し合う会議です。
施設の休館日を利用して、2時間程度、時には4時間に及ぶこともあります。
内容は、
支配人からの業績の報告、
各部署やチームからの共有事項、
などがありますが、メインはグループワークやディベートです。
チームは年次に関係なく、割り振られます。
与えられたテーマで各チームで話し合い、結論を出し、全体に発表します。
どんな議論になったかはさておき、
周りを見渡してみると、
「やっぱりフラットな組織だな。」
と思いました。
決められた時間ではありましたが、各人がそれぞれ意見を出し合えています。
このような議論の際には、経験の長い人の声が大きくなる傾向にあるかと思います。
しかし、Flat & Matureな組織文化を持つ社内では、年次関係なく言いたいことを言い合えています。
私が驚いたのは、チーム議論をまとめて発表する段階になった時のこと。
5チーム全ての発表者が入社1年目のスタッフだったのです。
気兼ねなく、チームを代表して意見を述べる新入社員が眩しく見えました。
さまざまな犠牲のもとに築き上げる組織文化
営業を休んでまで、このような会議の時間を設けること。
数百万の売り上げどころか、社員全員の人件費をかけているわけですから、上場企業のように、短期的な収益が求められる環境だったらなかなかできないことでしょう。
私はシフト作成する役割を担ってきた経験から、収益などには敏感になっているのかもしれません。
決意を持って、会議の時間を設ける意味はどこにあるのだろう?
といつも考えてしまいます。
結論から言えば、これも星野リゾートの根本的な考えでもある、中長期的な視点から生まれているのだと思います。
中長期的に、観光市場や、人材市場を鑑みて、組織文化を体現するような仕組みを開発し、粛々とやり続けること。
その一つ一つの行動が、次第に組織の歴史となって、Flat & Matureな文化として根付いていく。
その結果として、
「この会議は無駄だ!」
「もっと効率的にするために会議をなくすべきだ!」
といった意見よりも、
「会議にてどんなことをテーマに話し合ったほうがいいだろう?」
といった建設的なアイデアが生まれることが多いのです。
またインプット主体でなく、アウトプットメインのディベートの時間では、中期的な人材育成という観点で寄与しています。
自分の考えを伝えるスキルはもちろんのこと、質問力、ファシリテーションスキル、タイムマネジメントスキルなど、さまざまなスキルが身に付く機会とも言えます。
一人一人の個性が活かせる環境づくり
「星野リゾートがフラットな組織づくりを進める理由」という記事で代表の星野佳路が述べています。
一人ひとりの発想力を大切にし、考えながら仕事をしてもらえるようになる、という考え方を大切にしています。
私もこの意見には強く同意しています。
多様性のある人々が集まり、同じゴールを目指していく。
各人が経験や個性を活かしたり、学習する中で、新たな発想を仕事に反映できる状態。
自分を活かすことができ、会社にも貢献できる状態。
まさにワークライフインテグレーション。
仕事とプライベートの双方が相乗するという考え方ですね。
これって実現したらとっても幸せなことなんじゃない?
と、私は思っています。
さて、冒頭の
ざっくばらんに意見を交わし合う機会。
中長期的に、よりよい未来を築くために、
仕事だけでなく、プライベートにおいても、しっかり時間を設けていきたいな、と本日の会議を終えて強く感じました。
以上、おもてなし産業をかっこよく。
あんでぃでした。