
たたらを五感で感じてみないか?
足掛け1年3ヶ月。。。
長かった。
でもやり切った。
ついに、このお仕事の中でやりたいと思ったことが実現しました。
それが、「たたら」体験プログラムです。
出雲に古くから根付く文化「たたら」
以前、たたら文化が産業としてだけでなく、食文化や言葉にも影響を及ぼしていることを綴りました。
私が島根に来るまで、たたらのことは映画『もののけ姫』のたたら場としてなんとなく知っている程度でした。
しかし、出雲で暮らしていく中で、
神話にたたらを彷彿とさせるエピソードがあったり、
風土記にも鉄のことが描かれていたり、
戦国時代にはたたらが一大産業になっていたり、
と、「たたら」の影響力の大きさに驚きました。
『たたらをもっと知りたい』
『この魅力をもっとたくさんの人に伝えたい』
そんな単純な好奇心から、
今の仕事に活かせないかな?
と模索してきました。
そして、ついに昨日、たたらを体験するプログラムが完成し、宿泊プランとして販売がスタートしたのです。
鉄を打つ。熱いうちに打つ。
今回の宿泊プランの目玉は鉄職人に教わる鉄鍛造体験です。
今や、鉄の鍛造を行なっている職人さんは全国をみても数少ないです。
島根県安来市広瀬町の鍛治工房弘光さん。
刀鍛冶の家系で、代々鉄を打っており、今は燭台や花器などを鉄を打って製作されています。

そちらで体験できる鍛造体験。
鉄から火花が飛び散る。
すぐに冷えていくため、スピードと正確さが求められる作業です。
自分の一打で鉄の形が変わっていき、
イメージする器が作られていく体験は忘れられないものになるはずです。
使う道具を自分で作る。
歴史や文化に浸ることで、
丁寧な暮らしを考えるきっかけになれれば、というのもあんでぃ的な裏テーマです。
生活に息づく鉄製品
鍛造体験の後は、界 玉造で宿泊です。
鉄を打った後は、おそらく鉄製品がとても目に入ると思います。
ルームキーや引き出しの取手、行灯なども弘光さんの作品。
生活の中にうまく共存する鉄に浸りながら、たたらを感じていただきたい。
そして、今回はその滞在をさらにディープにしていただこうと、
特別な客室の設え、鉄のギャラリールームをご用意いたします。

さまざまな鉄の生活用品が並ぶお部屋で、
鉄に囲まれ、
鉄に触れ、
『鉄がある暮らし』を擬似体験していただけます。
さらに、宿泊者だけが体験できる『鉄の月見風呂』もご用意しました。
おそらく世界でここにしかない芸術品です。
職人さんとこだわり抜いて仕上げました。
詳細は、泊まってみてのお楽しみ。
世界にここだけしかない、玉鋼のスイーツ
そして、本プラグラムでもう一つ体験できるのが、見たこともないスイーツです。
日本三代菓子処、松江の老舗和菓子店「清松庵たちばな」さんに協力を仰ぎました。
製作いただいたのが、最高和鉄「玉鋼」をイメージしたスイーツ。

何度も職人さんと打ち合わせ、かなり無理を言いました。。。
試作を繰り返していただき、ついに鉄の食感をも再現した和菓子が完成!
(といっても食べるものではないのであくまでイメージですが)
こちらは鉄製品が並んだお部屋で味わっていただけます。
滞在を通してたたらという文化に思いを馳せる
出雲地方にいまなお残る「たたら製鉄」の文化を五感で味わうことができるプログラム、その名も…
火花散る鉄打ち体験や“たたら製鉄”が生み出す美に触れる「出雲のたたらと出会う」プログラム
たたらを初めて知る方にも、自信を持ってお勧めできる滞在プランになっています。
多くの方に、出雲文化の「たたら」を知って、体験して、味わっていただけたら嬉しいです。
以上、おもてなし産業をかっこよく。
あんでぃでした。