もう一度息吹を感じたい【アウェー清水戦を前に】
2024J2リーグ、第36節水戸戦での敗戦により、目標としていたプレーオフ圏内進出の可能性が消滅しました。
しかし、今シーズンはまだ終わりません。今週末、アウェー最終戦となる、第37節清水戦を迎えます。
シーズン終盤、もどかしい戦いが続きました。そうしている内に、プレーオフ進出も逃しました。
物事の印象は、ラストが決めます。
この閉塞感と落胆の中で、シーズンを終えたくありません。
ホームでの優勝決定のかかる、アウェー清水戦。これ以上無い、挽回の機会です。
厳しい戦いが予想されますが、もう一度魂の息吹を感じさせて欲しい。そして笑顔でシーズンを終えたい。
そんな思いを、記事にしてみました。
○フェードアウトで終われない厳しさ
前節水戸戦での敗戦により、目標としていたプレーオフ進出の夢は潰えました。
しかし、シーズンは終わりません、現在のチーム状況と、残された対戦相手からすると、個人的には「終わってくれません」とすら言いたくなります。
このような感じで、フェードアウトで終われたらどれほど良いか。
正直、清水戦、そして最終節のホーム群馬戦を迎えることを、怖いと感じています。
優勝のかかる清水戦はもちろん、次の群馬戦も、当面はJ2最後となる試合に、プロとしてのプライドを賭けて挑んでくるはずで、いずれも非常に難しい試合になると予想できます。
現状、いわきFCのチーム状況は、良いとはいえません。
仮に2連敗した場合、2ケタ順位への転落の危険性もあります。何より、シーズン中盤までの躍進を吹き飛ばすほどの、尻すぼみな印象で終えることとなります。
プロスポーツに、フェードアウトはありません。必ず決着を付けなくてはならないし、必ず最終順位が出ます。
改めて、厳しい世界だと感じます。
○プレーする喜びと、ギラついた野心が、更なる息吹を生んでいた
魂の息吹くフットボール、その息吹はどこから、何から生まれるのか。
一言で言えば、プロ選手として、成長に挑む意欲と姿勢だと、個人的に感じています。
そして、その息吹こそが、いわきFCに惹かれ、応援する理由です。
詳しくは、別記事にまとめてあります。
上記については、チームがこれまで紡いできた歴史と、その間貫いてきたフィロソフィが生み出す、クラブの根幹的な魅力だと思います。
それに加え、今シーズンのチームには、これまで出場機会に恵まれなかった新加入選手が、レギュラーとしてプレーできる喜びと、プロとしての手応えと更なる成功(J1昇格)への野心がぶつかり合って、荒々しいエネルギーを加えてくれたように感じます。
そして、それがさらなる魅力を生み出していました。
例えば、今シーズン加入した、GK立川選手、DF大森選手、MF西川選手は、前チームでは出場機会が限られていましたが、いわきFCでは、見事に主力の座を確保しました。
ホームでの清水戦、前半早々に2失点を喫しますが、2点目を取られた後、立川選手と大森選手が中心となって円陣を組み、その後チームが盛り返し、西川選手の追撃弾に繋がりました。
2023シーズンは、失点後にチーム全体が下を向く傾向がありましたが、新加入選手の熱い姿勢に、スタンドで見守る自分も励まされたことを、良く覚えています。
また、レギュラーとしてプレーする喜びは、移籍選手だけではなく、加瀬選手や石田選手など、在籍2年目で大きく力を伸ばした選手も同様に放っていました。
しかし、シーズンが進むにつれ、失点後にはチームと共に悔しがり、時には下を向き、荒々しく鼓舞する姿が見られなくなってきました。
プレー面でも、多大な貢献はしてくれているのですが、出場できる喜びに溢れた躍動感が、薄れたように感じます。
おそらくチーム内での立ち位置の向上と共に、責任感が増し、それゆえに自分を責めるような心情になっていると推測できますが、味方のケツを叩くような、叱責にも似た熱い姿勢とプレーを、もう一度見たいと思います。
○もう一度、息吹を感じたい
9月以降、特に上位との直接対決において、立ち上がりで相手のプレスに怯み、消極的なプレーの中で前半に失点する試合が続いています。また、昇格争いの重圧が、プレーや表情にも表れているようにも感じました。
冒頭の繰り返しになりますが、優勝がかかった清水とのアウェーでの対戦は、この上ない挽回の機会です。
不本意ではありますが、プレーオフ進出の望みが絶たれた今、順位的な重圧は薄れました。
もう一度、J2で主力として戦える喜びを思い出し、それを表現するようなプレーを見せて欲しいです。
そして、チーム全体が、恐れず果敢に挑む、それこそホーム清水戦のような試合を見せて欲しい。
もう一度、石田や堂鼻が縦パスを刺しまくる姿が見たい。
もう一度、立川のビッグセーブが見たい。
もう一度、西川と加瀬が右サイドで躍動し、チャンスを作る姿が見たい。
もう一度、山下のプレースキックに谷村が飛び込む姿が見たい。
もう一度、有馬が敵陣中央をドリブルで持ち上がり、そのままシュートを放つ姿を見たい。
もう一度、大森のヘディングシュートが見たい。
もう一度、セカンドボールを全て拾い、奪われたボールも即時奪還し、敵陣で攻撃し続ける姿が見たい。
もう一度、魂の息吹を感じたい。
最後の印象が全てを決める。
いいシーズンだったと、思わせてほしい。
フェードアウトは無い。
結末は鮮明に描かれる。
チャンスは、後2回。
できれば、ハッピーエンドを。
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