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ゲーム感想記#84 ゼルダの伝説

任天堂の看板タイトルの一つ『ゼルダの伝説』シリーズの第一作目はファミコンで1986年に発売された。
 主人公であるリンク(ゼルダではない)を操作し、敵を倒しつつダンジョンに入り、ダンジョン内でアイテムをゲットしつつ謎を解いて進めていき、ボスを倒す。ダンジョンは全部で八つあり、それらをクリアすると最終ボスが待ち受ける。
 基本的にその後のシリーズではこのやり方がベースとなり、『ゼルダの伝説 Breath of the Wild』で大幅に変革されるまではこれが「アタリマエ」となる。
 爆弾で壁を壊す、正しいルートを進んでいかないと迷ってしまう迷いの森、幽霊のでる墓も、今作からあり。また、『神々のトライフォース』以降では定番となった武器の強化版の「マスターソード」は本作ではない代わりに、「ホワイトソード」「マジカルソード」が強化剣としてある。

 このゲームはこの記事が書いてある三年前にクリアしたが、正直あまりの完成度に驚いた。さすがにボリュームの面では後続タイトルには及ばないのは当然だが、それでも謎解き、バランスの面ではとても秀逸である。ファミコンカセットという今では信じられないくらい小さい容量の中で、これでもかと色々詰められており、最終ボスを倒すに至るまで頭を捻らせては新たな発見をすることも多いだろう。

シリーズの伝統は初代から早速あった

 本作は以外にも「オープンワールド」であると言える。ゼルダシリーズのオープンワールドとして名を馳せている『BOW』や『TOK』に比べればもちろんやれることは少ないけれども、今作は別にダンジョンの攻略順があるわけでもない(
推奨される順番はある)。開始の段階から(敵の攻撃を掻い潜れれば)色々と進めていけたりして、フィールドを巡り回ることができる。『BOW』のタイトルロゴがそれまでの「The Legend of Zelda」から初代の平仮名による「ゼルダの伝説」になったのもこの辺りを意識してのことだろう、多分。

 秀逸な完成度だが、唯一苛立ちを覚えたのは、剣の攻撃方法。自分の目の前しか攻撃できない。他のシリーズだったら斜め前の敵を攻撃することができるが、本作では正真正銘前しか攻撃できない。スタッフも問題だと思ったからそれ以後は斜めも攻撃範囲として含まれるようになったのだろう。

ともかく任天堂の看板シリーズの一つは、その原点からして途方もない完成度を誇っていた。ゲーマーを名乗るならプレイはやはり必須うあろう。


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