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放課後等デイサービスにおけるアナログゲームの活用

合同会社アンドエス代表で、放課後等デイサービス カララ、カララ寿町2事業所運営している安藤です。

【Xアカウント:https://x.com/_pistation】
【HPリンク:https://andsllc.com/kalala/】

カララでは、子どもたちの社会性やコミュニケーション力を育むため、アナログゲームを積極的に活用しています。今回は特に人気の高い「レシピ」「雲の上のユニコーン」「スティッキー」の3つのゲームを中心に、その活用方法と効果についてご紹介します。


アナログゲーム導入の意義

私たちが放課後等デイサービスでアナログゲームを取り入れているのは、子どもたちの成長に大きな効果をもたらすからです。まず、ゲームを通じて自然と生まれる会話により、コミュニケーション力が向上します。ルールの確認や相談、相手の意見を聞くといった機会が豊富にあるためです。

また、ゲームを通じて協調性や社会性も育まれていきます。勝敗のあるゲームでは、相手への敬意や自分の感情をコントロールする力が養われます。特に協力して遊ぶゲームでは、チームワークの大切さを実感することができます。

さらに、ゲーム中にはルールを理解し、次の一手を考える場面が多くあります。この過程で、論理的思考力や問題解決能力が自然と育まれていきます。失敗を経験し、そこから学んで再挑戦する姿勢も身についていきます。

そして何より大切なのが、自己肯定感の向上です。ゲームでの小さな成功体験を重ねることで、「自分にもできる」という自信が芽生え、新しいことに挑戦する意欲も高まっていきます。

具体的なゲーム紹介

レシピ

概要: 料理や食材をテーマにしたカードゲームで、手持ちのカードを組み合わせて創造的な料理を作り上げます。

主な効果

  • 想像力・発想力の向上

  • コミュニケーション能力の強化

  • ルール理解と戦略的思考の育成

雲の上のユニコーン

概要: ファンタジックな世界観で、雲の上を舞台にしたボードゲーム。幼児から小学校低学年向けの鮮やかなデザインが特徴です。

主な効果

  • 色彩感覚・数量感覚の習得

  • 手先の器用さと集中力の向上

  • 協力と競争のバランス感覚の育成

スティッキー

概要: カラフルな棒を使用したバランスゲーム。特定の条件に従って棒を抜き取り、崩さないように進めていきます。

主な効果

  • 空間認識力とバランス感覚の向上

  • ルール理解と順番待ちの学習

  • 試行錯誤を通じた自己調整力の育成

支援の実践方法

アナログゲームを活用した支援は、子どもたちの年齢や興味、発達段階を考慮してゲームを選定します。今回ご紹介した3つのゲームは、それぞれ難易度やテーマが異なるため、個々の子どもに合わせて柔軟に選択することができます。

実際のゲームプレイでは、最初はスタッフがサポートしながら、徐々に子どもたち自身で進行できるように促していきます。「次はどうする?」という声かけや、成功・失敗の共有を通じて、自然な対話が生まれていきます。

ゲーム終了後には、振り返りの時間を設けることもあります。「楽しかったところは?」「難しかったところは?」「今度はこうしてみたい」といった質問を投げかけ、子どもたち自身の言葉で感想を共有できる場を作っています。これにより、成功体験や課題を整理し、次のステップへとつながる学びが深まっていきます。

安心できる環境づくり

子どもたちが安心してゲームに取り組めるよう、環境づくりにも注意を払っています。スタッフは常に目配り、困っているときにはすぐにサポートできる体制を整えています。

また、子どもの特性や理解度に応じて、ゲームのルールを簡単にしたり、制限時間を調整したりと、柔軟な対応を心がけています。特に大切にしているのが、ポジティブな声かけとフィードバックです。成功したときはもちろん、失敗したときも「次はどうすればいいと思う?」と前向きに声をかけ、挑戦する意欲や自己肯定感を育んでいます。

おわりに

アナログゲームは、楽しみながら多様なスキルを身につけられる優れた教育ツールです。今回ご紹介した3つのゲームは、それぞれに特徴があり、子どもたちの興味やスキルに応じて幅広いサポートが可能です。これからも子どもたちの成長をサポートする活動を継続し、その様子をお伝えしてまいります。

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