槇原ドリルのおかげで原曲の良さを再確認した
最近TikTokで耳にする槇原敬之の「もう恋なんてしない」のドリルMIX。
投稿日が1年前なのもあって、おそらくCHOBO CURRYさんの音源が元ネタだろう。
CHOBO CURRYさんといえば、全部俺の声シリーズでAwichのGILA GILAやFuji TaitoのCrayonなどをほぼ完璧?に再現してみせた才能の持ち主だ。
黒目線を入れられ、USのOld-School HipHopさながらParental Advisory Explicit Contentの注意書きを入れられたサムネ。ちなみにこのマークがあると米国のウォルマートなどの小売店じゃ販売できないらしい。
槙原自身過去に色々あったけれど、それをとやかく言うより、純粋に出来上がった音楽を聴いてテンションをぶち上げハイになっていたいです。ヤクブーツがうんたら言うやつはビートルズ聴くなよ!!!草薙が全裸になろうともSMAPは最高なんだ!クラプトンはヒッピーだ!!
ハァ、、ハァ、、、。落ち着きます。
日本でヒップホップが圧倒的な市民権を獲得した2020年代。2023年はとりわけドリルやグライム系リスペクトなサウンドがTikTokなどでもてはやされているなと感じる。
たとえばここにきて改めて評価を上げているMaddy Somaとか。
そりゃやっぱり外せないよralphとかとか。
極端にベースを強調しつつも、小気味良いBPMに跳ねるように乗っていくフロウがなんとも聴いていてゾクゾクさせる。
ドリルではないけども、ハウス系でひと昔前に爆裂ヒットしたどんぐりずとか。これはグライム系になるのか?トラップ?わかんね。
それこそ、国内でクソバズりしヒカキンも再現していた「ヴィエ」とかは東欧スラブ系のHARDBASSなサウンドだし。HARDBASSはDJ BlyatmanのSlav Kingが1番好きです。
共通して言えるのは、どれもベースが音の主人公として構成されている楽曲であるこということ。重めかつ特徴的なグルーブ感を作り上げてるベースが今の流行りの音源の特徴と言っても良いかもしれない。
2010年代にヒットしたEDMなどは、割とストリングスがメロディが曲を彩っていることが多かっただけに、ある種逆行するようにメロディが影を潜め、現在の潮流にたどり着いたとも言えるんじゃないかしら?
正直僕自身この辺の音楽は疎く、HIPHOPもそこまで詳しくないです。マリファナ如きで偉そうに悪ぶってる連中がイキってるのを見てると、共感性羞恥がレベル200%まで振り切ってしまう。
だからこそThe 凡人みたいなナリのdodoとか、ポエトリー寄りだけどGOMESS、ネット出身のFunky 髭 HankやSilent Killa Jointは本当にかっこいいと思うけどね。SKJはフツーにやらかしてたわ。正義感の名の下だけど。んー怖い!
もちろんブロンクスの歴史などを知れば、音楽のジャンル自体にそういった人間性がまとわりつくのはしょうがないんだけどさ。僕は陰キャなのでそういう人がただただ怖いのです….。
けれど、そのなかでもやっぱりコイツかっけぇ!ってなる人はたくさんいるし、完全に時代の流れの中心にいるジャンルなのは間違い無い。NORIKIYOとかは死ぬほど大好きですよ早く帰ってきてくれ。お前は悪くないと個人的には思ってます。
あのー、そもそもドリルってなんですか?
もうこの辺のサブジャンルの解析をしたらキリがない。トラップからの派生だけど、そもそもトラップもサブジャンルだし、シカゴ発端のドリルと、海を渡ってさらに発展したUKドリルとの違いがうんたら…。
興味がある人は調べてください。とりあえず低音ドゥエーンってしてなんかかっこいい音楽っす。
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今回ヒットしている槙原ドリルだけど、やっぱり原曲が良いからドリルアレンジでも光るものがあるんだなと再確認しました。
過去にはStay with meがJapanese City Popの海外評価の波に乗り爆裂ヒットし、Friday ChinatownをNight TempoがMixし、これまたとんでもヒットしたりと、「海外の音楽トレンド×OLD J-POP」ってめちゃくちゃ相性良いし、世界でも互角に戦えるポテンシャルを秘めているんだと思います。
実は原曲ではなく、アレンジverだったりするのが面白い。
槇原敬之をOLD J-POPにくくるのは少し違くないか?とも思ったけれど、もう30年近く前の曲なんだね…。ぼく96年生まれだから結構リアルタイムで聴いてたので年齢を感じちゃったよ…。
僕自身、小学校3年性の頃に買ってもらったmp3プレイヤーに、初めて入れた曲の中の1つに、親が聞いていた槇原敬之のアルバムが入っていました。
家の車でも流れていたし、一人の時もめっちゃ聴いてた。当時は何も考えずに普通に聴いてたけれど、改めて聴いてみると、やっぱ平成の名曲ってすごいんだなと。
音楽的な解説はこの人にお任せします。ここで転調してるんだとか、いつ見ても勉強になる。
以下歌詞です。
特に気になったのはここ。なにこれ?
「いつもより眺めが良い、左に少し戸惑ってるよ」
は??どんな感性してたらこんな歌詞書けるんじゃ???
車の助手席に君がいたかもしれないし、道を歩くときに歩道側にいる君が左にいたかもしれないし。。
思い出す景色の左側にはあなたがいたのに、今はそれが空っぽでそこに虚無を感じている状態。
すげーーーーーーーー。いやーーーー。まじですごい。僕の語彙力がカスなのを突きつけられます。うげぇ。
これ今だったらどうせ、
「君のいない部屋が寂しくて、置いてった荷物が〜 」とか 「過去のトークを見返してあーだこーだ」とか、なんの捻りのない歌詞を、ほぼ前髪で目が見えないクソバンドマンが偉そうに歌ってるんだろうな。
昔の曲を聴いていて思うのは、その歌唱力さることながら、その国語力だと僕は思うんです。今みたいに「セフレに沼ってまーす☆夜しか会えません☆」のような歌詞を直接的に言うのでは無く、ものすごい文学的だったり、気づきにくい背景を上手に載せていたりと、奥ゆかしさと日本語の綺麗さがあると思います。
この2つの背景描写たるや….!!
完全に君が家を出てってるのが嫌というほど伝わるでやんす…!!!!残された自分の哀愁をここまで直接的な言葉を使わず表現できますか??
できるんですか???マイヘアさん???あなたにできますか????ちなみにマイヘア聴いたことないです。マイヘヤ?マイヘア?どっちが正しいんですか???ほえ???
ちなみにこの楽曲リリース時、槇原敬之は大学生。まだ23歳。
23歳!?どんな人生歩んだらこんな歌詞書けるんや!!どんな人と恋に落ちればこんな感情になるんや!!
ちなみに今の若い人は両方とも知らないかもしれないけど、SMAPの伝説的名曲「世界に一つだけの花」を作ったのは槇原敬之です。曲中のコーラスも槙原本人です。ジャニーズ史上一番売れた曲です。
ダウンタウンのチキンライスも槇原敬之です。
バグですか??ただのチートです。
これは僕の感想ですが、槇原敬之の曲って、どこか「日本の年末感」があるんですよね。もちろん使っている楽器などから「クリスマス感」を感じることはあるんですけど、それに加えてすごく日本っぽくて、メロディックなんだけど抒情的な一面を感じることが多いです。
僕が好きな槇原敬之の曲を貼っておきます。
今後どんな日本の名曲がリバイバルヒットを起こすか毎日楽しみにしながら若者文化に触れております。そろそろ私も若者の括りを飛び出ようとしているので着いていくのに必死でございます。
次はField Of Viewの突然あたりがヒットしないかなぁ!!