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絵本「しろとくろ」

きくち ちき   講談社

なんで
で埋め尽くされた絵本です。

幼い頃、目に入るものすべてがめずらしくて、
なんで
これはなあに
と聞いては、母を困らせていたことを思い出します。


なんで
と思うのは、見えるものや聞こえてくる音に対してだけではありません。
自分がどうしてこんな気持ちになるのか、感情に対しても
なんで
と思います。


はじめて犬に会ってペロッとされた猫は、
嬉しかった。
いっしょに遊んで、
楽しかった。
会えなくなって、
寂しかった。


なんで
嬉しいのだろう。
なんで
楽しいのだろう。
なんで
寂しいのだろう。


最後の見開き二ページが全ての答えです。

この絵本を読んだ人の心の中に、それぞれの答えが出ているはずです。

なんで
すべての原動力です。



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