蘭奢待 ~古めきしずか~
一時期、酒屋の友人(以後チーム酒屋)と焼鳥修行と言って、都内の焼鳥屋を色々巡った時期があった
「焼鳥」と一言で言っても、鳥が違えば、串打ちの仕方、炭の好み、距離、サイズ、などそのスタイルは店によって本当に様々
最終的に食事は「個人の好み」としか言いようがないのだが、二人に共通していたのは
「生は苦手」
これはビールも(サーバーから注がれるビールは洗浄不足で臭い時があるから飲むなら瓶ビール)
そして日本酒も
焼鳥なので、チキンと、いやキチンと火を入れて旨味を引き出すお店が好き
その中でも我らチーム酒屋がダントツで一番好きだったお店が、
今回のタイトルのお店
蘭奢待
蘭奢待/蘭麝待(らんじゃたい)は、東大寺正倉院に収蔵されている香木。天下第一の名香と謳われる。正倉院宝物目録での名は黄熟香(おうじゅくこう)で、「蘭奢待」という名は、その文字の中に"東・大・寺"の名を隠した雅名である。その香は「古めきしずか」と言われる。紅沈香と並び、権力者にとって非常に重宝された。
岐阜県 養老にある酒蔵 玉泉堂酒造もフラッグシップの名前に冠しており、店名の由来はここから
ちなみに限定流通銘柄「醴泉」はプロにファンが多い、実に通好みの酒なので、最近華やかで甘い酒しかない、とお嘆きの貴兄はこちらの純米を一度お試しあれ
熱の魔力
よく食べ歩きをするチーム酒屋は一つ基準にしていることがある
それは「食べるとのけ反る」
あまりにも旨いものを食べた時、体が反応して思わずのけ反ってしまう
その経験は赤坂楽亭でも、蔵六雄山でも、日本料理一凛、蛎殻町すぎた、etc、名だたる名店で経験している
蘭奢待にはそれがあった
圧倒的な鳥の旨味、ギリギリまで攻める調味料、そして焼きの力
焼きの力とは¨焼き切る力¨
そして野菜にも隙なし
個人的にも購入する静岡の桑高農園
酒も止まらない
締めのラーメンも最強すぎる
そんな我らが愛してやまなかった蘭奢待は2020年12月に閉店してしまった
様々な事情がある為、理由は割愛するが長い間お疲れ様でした。
次は様子を見て都内のどこかに出店するそう
チーム酒屋はその時を非常に楽しみにしているのだ