写真じゃダメなのよ、肉眼で見ておくれandCURRY日誌➖20250106
夕焼けが綺麗だった。朝から冷たい雨が降っていたのに、その時間帯は雲の隙間から金色の光が漏れて、山に溶けていく美しい景色が広がっていた。いっちゃんに見てよ!と言っても、今ぬりえしてるから写真撮っといて、と言われてしまう。写真じゃダメなのよ、肉眼で見ておくれ。この先この世界が嫌になることがきっと何度かあると思うけれど、そのときこうやって綺麗な景色を見たなぁという思い出がきっといっちゃんを支えてくれるから。なんて言葉にしたら野暮なので、とりあえず動画を撮る。
お休み三日目。淡路島の朝は冷える。今日からひいじいじは入院。おじさんが迎えにきてくれて、わたしたち家族は阿万のおじいちゃんの家を出て、お休みだけど洲本で打ち合わせやらがあり、いっちゃんをじじばばに託してしばしわたしは一人。わたしが仕事の間、いっちゃんたちは高台にあるお城に行ったそうだ。「ママにこの景色を見せてあげたい」と人生三週目のセリフを吐いたという。最近、人生三週目だもんね、と言うと無言で首を横に振り、4と手で表す。どうやら4周目のようだ。すみませんね。
ランチには五色で淡路鶏のフォーとドーナツを食べた。揚げたては別格であった。
淡路島から大阪に帰る。
実家の冷蔵庫が結構好きだ。じじばばの二人暮らしなのに、めちゃくちゃ豊富なラインナップに加えて、お歳暮などで送られてくる掘り出し物がたくさんある。この日はわたしの愛するタコがあったので、トマトと一緒に、おろし生姜とすりごま、醤油で味付けした。タコは頭の部分が好き。それからすき焼き用のお肉もあったので、しゃぶしゃぶに。おじいちゃんの作ったレタスもたくさんあったので、湯引きにして、オイスターソースや酒でソースを作って食べたら美味瞬殺。バカでか豚バラ肉を発見したので、解凍してもらい翌日スユクにしようと企む。ダイエットが頭をよぎるので、お酒は控えめにした。小さな抵抗。
多くの親戚が集まる場は、血が煮えたぎる様な気持ちになるので、ここ最近は苦手なのだけど、実家でこじんまり、じじばばとわたしといっちゃんで過ごすのは面白い。わたしが中学生の時にこの家に引っ越してきて、その時は影も形もなかったいっちゃんがちょこんと、この空間にいるのが不思議でたまらない。いっぱい笑っていっぱい泣いた不器用すぎるわたしの学生時代が詰まったこの家(リフォームしたのであんまり情緒は刺激されない)で、いっちゃんはどんな思い出を作るのかな。最近いっちゃんの時々の発言が、自分の幼い頃のそれと重なって、もどかしい気持ちになる。素直に、のびのびと育ててあげたい、自分のようになってほしくないと願っているのにどうしてと思う反面、ああそういうふうに考えちゃうよね、わかる〜って共感もして心が忙しない。