見出し画像

本を1ページずつ捲るように。andCURRY日誌➖20241116

土曜日。朝ご飯はゆかりおにぎりとレタスのサンドイッチ。どうかしてる組み合わせ。今日も張り切って頑張るぞ〜と朝からモリモリ仕込みをしていた。うーちゃんとしーちゃんが本日の相棒。

うーちゃんが本職でやったという、「死ぬ時に大切にしたいこと」について考えるカードゲームの内容が大変興味深く、聞き入りながら仕込みをしていると、しーちゃんが忽然といなくなっていた。どうしたんだろうと思っていると、事務所から帰ってきて「切っちゃいました〜」と。どうやら切ってから、一人で事務所に行ってペーパーで血を抑えていたようなのだけど、ポタポタ落ちるくらいに切ってしまったようで、とりあえず止血だ!と、わたしは何もできないので(血が怖くて見れない。採血の時も横になってやってもらってる。)、スピードアップして仕込みをするしかなくって。うーちゃんが薬局にケアリーブなど一式買いに行ってくれて、その間も血が止まらないしーちゃんは、右手なら動くから、と、お店のSNS更新をすると言い出して、わたしは休んでいいよお〜と言いながらあたふたしていた。

ほどなくして、血が止まって、しーちゃんは手袋をして仕事を再開した。心配で休んでいてほしかったけど、また止まらなくなったら、絶対に病院に送り込もうと決めて仕事をしてもらった。うちのスタッフの子たちは、切っても大騒ぎしない。じっと堪えて、自分で止血して、ちょっと切っちゃいました、と静かに報告する。一方わたしは「やってもーたーー!!」とどんちゃん騒ぎ。みんなもっと大騒ぎしてもええんやで・・・。

怪我をするのは一瞬だ。ちょっとした隙にスッと。たったの1秒で転んだり、切ったり。この一瞬で自分の世界は大きく変わってしまう。今のいままで自由に使えていた手が、自分の体から見たらほんの少しの傷で、心が折れてしまうほど痛くなる。ちょっとした動作で、ああ、ここに傷があることで、こんなにも動きにくいのか、となる。わたしも去年、手のひらを果物ナイフで切ってしまった。ぱっくりと開いた傷の向こう側に宇宙を見た気がした。案外血は出なくって、くっつくかな、いけるかな、と思ったけど、うたちゃんの勧めもあり翌日病院に行ったら、即縫うことになった。手のひらの麻酔、まじ痛かったな〜。結局気にならなくなるまで2週間以上かかった。

治るのには時間がかかるのに傷がつくのは一瞬だ。これは怪我に限ったことではないねぇ。ともかくしーちゃんの傷が早く良くなるといいな。

ちなみに出産後、身体のあらゆるところが痛いので、この痛みはいつ取れるのでしょうか、と助産師さんに聞いたことがある。「本を1ページずつ捲るように、日々、少しずつ痛みが取れていきますよ」

いいなと思ったら応援しよう!