波のまにまに。andCURRY日誌➖20240926
夫が「最近徳川埋蔵金と、心霊写真について特集やってなくない?どういうこと?」とやたら騒いでいるのだが、何のことだかさっぱりわからないので、見守っている。
いっちゃんが無邪気に「しんれーしゃしんってなにー?」と聞いてくるので、写真を撮ったらいっちゃんの肩におばけの手が映ってたりするんだよ、と教えると、「やだこわーい」とゲラゲラ笑っていた。が、5分後に神妙な面持ちで席を立ち夫の足元にしがみつき離れない。どうやらわたしの説明が怖かったらしく、怯えた表情で泣きそうになっていた。
さて今日はめちゃくちゃ忙しい日だった!!!(大歓喜!!)うたちゃんと一緒にくるくると動き回って、オープンから一枚も皿を洗えぬほど、あくせく過ごした。三種類作ったカレーがランチでほとんどなくなり、ディナー用に全部仕込みなおさねばならぬほどの忙しさ。青柚子のカレーが食べたかったのかな?それとも涼しくなってきたからかな?とにかく次々とお客様がやってきてくださりありがたい。
中締めの時間もまかないをかきこんで、仕込みに勤しんだ。
日々やらねばならぬことに絶え間なく追われまくっているが、果たしてわたしがやらねばならぬことを追っていたことはあるのだろうか?波打ちぎわで遊んだ時のことを思い出す。押し寄せる波は大きかったり小さかったり。逃げ切らなければ靴が濡れてしまう。大きいと飲み込まれてしまう。いつも追っかけられているので、たまには波を追いかけたいわ、と思う。
夜は麻布台ヒルズへ。久々の子どもなしでの友だちとの約束。新卒入社した会社の同期、先輩と和食を食べた。この3人での集いは定期的に開かれていて、半年に一回を目標に近況報告をしあっている。二人は大きな会社に転職し、出世している。先輩に至っては部下の人数がひっくり返るほど多く、仕事内容が全く想像できない。
わたしはいち早くサラリーマンを辞め、気づいたらカレー屋になっていた身。時々会社でもう一度働くことを想像してみるけど、そう、わたしは脱サラといえども、脱却したのではなく、脱落してしまった方なので、きっともう会社員はできないだろうなと二人の話を聞いていた。脱落せず、活躍し続けている二人を眩しく思う。
同期の子が「毎日ドタバタして祭りみたいだよね」と笑った。ああ、みんな同じなのだとちょっとの安堵をもって頷く。色んな波の合間を縫って、わたしたちは今日ごはんを一緒に食べた。たくさんおしゃべりをした。もうそれだけですごいことだよね。