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カレーの海に溺れようよ。andCURRY日誌➖20241117
もう長らく電車で通勤する、というのをやっていないのだけど、朝から外仕事の予定があって電車に乗ると、通勤していた頃を思い出す。
勤務先は、赤坂見附→恵比寿→広尾→渋谷と変遷。1番しんどかったのは広尾への通勤だった。当時、松陰神社前に住んでいて、世田谷線から田園都市線に乗り換える時、三軒茶屋のホームは溢れんばかりの人で、電車が来たらこれまた溢れんばかりの人で、電車に乗るときは一度お辞儀をキメてから力づくで乗っていた。渋谷からはバス。バス!!毎日行くのが億劫だった。仕事もプレッシャーが大盛りの内容で、恥ずかしながら何回も会社で泣いたし、終電で帰れず、タクシーの中で、朝ごはんに買ったパンを齧った思い出。
つまり、ちょっとノスタルジーに浸るくらい、電車通勤は今のわたしにとっては珍しいこと。そして今日は朝から電車で池袋へと向かった。
池袋コミュニティカレッジでの二回目の料理教室。優しくて敏腕な運営担当の方がついてくださるので、一人での仕事なのだけど、めちゃくちゃ心強い。レッスン前に、教室から見える富士山を拝んだ。今回はりんごとくるみのポークキーマを作る。
わたしの料理教室は基本的にはデモレッスンなのだけど、皆さんにスパイスカレーの醍醐味である、「香り」を存分に楽しんでもらいたいので、何度も何度も鍋の前に立ってもらう。油を熱し、スパイスを入れてテンパリングする。玉ねぎを加える。香味野菜を加える。炒める。パウダースパイスを加える。工程の一つ一つの場面で、香りがどんどん変わっていく。その変化を味わえるのは作っている人だけの特権なのだ。今回も皆さんきっと5周くらいはキッチンをくるっと回って楽しんでくださった。
カレー作りって癒しだと思うのです。玉ねぎや香味野菜を頭を無にしてひたすら切る作業は心に平穏をもたらすし、香りの変化を一つずつ感じられることは作っている人だけだから特別感を得られる。自分だけのとっておきの組み合わせ(スパイスも、具材も)を見つけられると、自己肯定感だって高まるよ。確かにややニッチではある。カレーの世界は間口は広いけど、目に見えるところは浅くて、突然とんでもなく深くなる。何個かカレーのレシピを教えて貰えば、あとは自分でも作れるようになるだろうし、しかし一方で毎日カレーを食べるわけじゃないから(わたしは食べますけどね)、そんないうほど頻繁に習わなくてもいいよね・・・。それはわかるんやけど!深くなってからがめちゃくちゃ面白いんだな。一緒にカレーの海に溺れたいという人は、わたしの料理教室にぜひ来てください!!