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ホントにあった○○|大家さんの破産を知らずに契約
50坪超の広い物件で飲食店の開業をされた方の話です。
仲介不動産屋さんがいない大家さんと直接契約をしていました。
後々わかったことですが、実はこの大家さんが水面下で破産の準備をしていました。
今回はまさにその期間に起きた出来事です。
|破産するのもお金が必要
破産という言葉は聞いたことがあると思いますが、いわゆる[お金がない][支払いができない]状態での借金を整理する制度です。
あまり知られていないのですが破産をするのも[原則100万以上のお金が必要]です。
主に裁判所に支払う費用と専門家(弁護士や司法書士)に支払う費用です。
裁判で破産が認められると納入期限もあります。
ですので、破産を考えている方は一定額の現金手元に残るように周到に準備をします。
開業者の方は飲食店のオープン目途がたったタイミングで、ビル内の近隣挨拶に周りました。
その時「よく契約したね」「家賃はどこに払ってるの?」「どこの不動産屋さんが仲介したの?」といった質問をされました。
挨拶を重ねるうちに他の階で居酒屋を営む店主から「数年前から大家さんに対して差し押さえの通知がきてて、いまはその通知された口座に家賃払っているんだよ」「たぶんほかのテナントさんも同じだと思うよ」
いいウワサを聞くことはありませんでした。
|少しでも回収するための差押え、少しでも現金を残したい大家さん
大家さんとしては差し押さえ側ではなく自分の手元に現金を手に入れたかったので、なんとしても直接契約、直接家賃を回収することが重要でした。
開業者からすると人当たりがいいだけでなく、テナントでの自由度が高く、なにをしてもいいといった条件提示だったので契約しました。
|ビルが競売にかけられる
お店がオープンして半年ほどたった時、ビルが競売にかけられたことにより情報が開示されました。
この時、近隣の方たちのウワサ話と思っていたことが事実だと認識したそうです。
そして数か月後、落札した新しいビルオーナーから連絡があります。
|新しいビルオーナーの考え一つで[建替え・退去・継続]先が見えない日々に
結論からいうとすべてのテナントの継続、賃料その他条件も継続する通知がきて、事なきを得ました。
住居とちがい、事業で借りている場合、法的な防御力も弱まります。
どんなに創業期の残債が残っていても退去指示を跳ねのける理由にはなりません。
建替えともなるとビルそのものが存在しなくなります。
新築のビルに入ろうとしても年単位の休業か間借りをした挙句、賃料は大幅にあがります。
今回は非常にラッキーなケースだったと思います。
|破産の準備段階を特定するのは困難
破産の準備段階で正確な情報を掴むのは難しいでしょう。
破産を考えている方にとって、情報が洩れると現金を集めにくくなりデメリットしかありません。
なので是が非でも隠そうします。
最も情報が早いのは支払い滞納を受けた方、その業界に流れるウワサくらいでしょう。
物件契約やビルの状況などは、やはり不動産屋さんの横のつながりで得る情報が一番早いと思います。
中立に正確な情報を提供し契約書/重要事項説明書を宅建免許をかけて媒介する。
仲介不動産屋さんの仕事はとても重要です。
さらに言えば、だれが仲介したか?どの会社が仲介したか?でその後の展開は大きく変わります。
最後まで読んでいただき、ありがとうございます。
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