全部そばかすのせい

では、ない、と気付いたのは何年も前の夜。
テレビの中の美容整形外科の先生が話していたが目に留まる。

「この顔のほくろを取れば良いと思うんです」
という患者に対して
「それだけじゃないでしょ」
と思ったというエピソード。

確かに、と私に電撃が落ちた時だった。

いつからあるのか忘れるほど長く付き合ってるそばかすは私の顔中にあって、最早シミなのかそばかすなのかわからないほどだ。
思春期の時はもっと嫌な気持ちでそばかすさえなければ、と思っていた。

けれど、残念なことにそばかすが消えたところで、絶世の美女になる訳でもない。まだ、標準体型だしクマもあるし小鼻の赤みもある。顔色も悪い。まつ毛も乏しい。学生時代の短眉ブームに乗ってしまったあの頃から眉毛も乏しいままだ。
正直可愛くない。
なんというか自分の理想の理想ではない。
それらから目をそらし、私は全部そばかすのせいにしてた。

その電撃は、出産を経て子供たちが幼稚園と小学生に入りやっと生活が落ち着いた私にまだ残っている。余程の電撃だったなあ、と自分でもしみじみ思うほどだ。

予算は相変わらず少ないし、痩せることは究極に難しい事かもしれない。でも、できることはあるはず、と思ってとりあえずコットンを買ってきてのはつい先日のこと。

とりあえず一歩。
コットンでのスキンケアから初めてみよう。