フジイ

フリーライター 千葉南房総の海辺にて、映画や小説、音楽などのエンタメカルチャーを愛しています。 ふと入った喫茶店で隣のテーブルから聞こえてくるような、とりとめのない話題を書いていきます。

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noteはじめました

1979年、瀬戸内生まれ。 令和の楽しいツールnoteにあこがれながらも若者文化への気恥ずかしさが残るお年頃で、ずいぶん遅くなりましたが、40代もぞろ目を迎えるこの年にはじめてみます。 色んな意味でのびのびと、楽しいカルチャーが花開いては散ったり散らなかったりした昭和を生き、平成でメジャーを愛せないこじらせサブカル女子心を育て愛し、令和にアマプラとSpotifyの恩恵をありがたく享受する40代。自分だけが楽しいタイトルをnoteにつけて偏ったカルチャー愛を自分で語りたい40

    • 【映画感想】リバー、流れないでよ

      噂には聞いていたヨーロッパ企画の手掛けたタイムリープ邦画。 めっちゃよかったです。 演劇らしいキュートさが満点。ニヤリとする設定にちょいクセのある演者たちの妙なテンポ、感じのいい音楽と地味過ぎない舞台装置、そしてハズしつつお約束の伏線回収のカタルシス。 日常感と非日常感のギャップもうまく、シュールな要素もあざとく決まってキュンキュン。 90分以下のサクッと優秀邦画でした!

      • 【映画感想】ボーはおそれている(2023)

        ネタバレには極力触れたくないのですが、帰省スリラーと紹介していた人がいて、帰省スリラー??と思いながら、奇才・アリアスターの新作。 確かに帰省スリラーでした(笑) まぁ、全部ボーのおそれからくる妄想でしたって言われてもそれはそうかとも思いますが。 パリピな北斗の拳的世紀末の自宅から濃すぎてビックリ。濃すぎるんだけどもものすごく薄めてみると強迫観念だとか被害妄想だとか身に覚えがあるような気もなってくる不思議。ただ、そこで共感とか応援みたいに安易な寄り添いは拒絶してくるアンソニ

        • 【映画感想】ファーゴ(1996)

          気になりつつスルーしていたけど、落下の解剖学のポスターってファーゴに似てるよねというネタを見て視聴(笑)雪つながりだっただけか(笑) 実はコーエン兄弟の作品は初めて。名前は知っていたけれど…。 ブラックコメディと言い切るほどベタベタなコメディでもシュールでもなく、サスペンスというほどハラハラはないけど意外にバイオレンスで、ミステリというほど謎もないけど、なんかイイ。ストーリー自体はシンプルで雰囲気映画すぎないところも好感。 しかも、考察を読むとアメリカ・ミネソタのローカルネ

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          これから観たい10月アマプラ配信作品 ミザリー メリーにくびったけ リバー、流れないでよ 名探偵ポワロ ベネチアの亡霊

          これから観たい10月アマプラ配信作品 ミザリー メリーにくびったけ リバー、流れないでよ 名探偵ポワロ ベネチアの亡霊

          【映画感想】落下の解剖学(2023)

          タイトルに惹かれて気になっていたところ、アマプラ配信開始で視聴。 パルムドール受賞作ときいて、納得。 地味なシーンの多い長編(2時間半)だけども、飽きさせない実力あり。 ミステリ?サスペンス?と思わせておいて、結局は社会派ヒューマン系なのかな。心は温まりませんが、犬の尊さは感じます。名演過ぎるドッグはパルムドールならぬパルムドッグを受賞してるんだそう。辛い描写があるのですが、それを乗り越えてこその受賞かもしれません。俳優さんはそうやもんね。 ストーリーは、真実は藪の中タイ

          【映画感想】落下の解剖学(2023)

          【映画感想】ドント・ウォーリー・ダーリン(2022)

          ミッドサマーでおなじみのフローレンス・ピュー主演作品。今回も大変な目に(笑) 50年代のカラフルウキウキアメリカンパワーと古臭い家父長制イデオロギーをビジュアルと音楽でエンタメ提供しつつ、舞台設定の能天気な導入がいい。50年代のレトロファッションな登場人物と夜のパーティー三昧、カラフルなクラシックカーでみんなで出勤して砂漠を爆走、イケメン旦那(ホントに!)の仕事は妻にも言えない素晴らしい研究(笑)、買い物は人間マネキンでツケ放題、カルチャースクールは洗脳っぽいバレエレッスン

          【映画感想】ドント・ウォーリー・ダーリン(2022)

          【映画感想】ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド(2019)

          パルプフィクションからのクエンティン・タランティーノ作品視聴。 実は、レオナルドディカプリオといえばタイタニックな人間だったのですが……おちぶれてるレオ様いいやん!ほんと素人がイメージする昔のハリウッド俳優のおちぶれ感、そのまま。似合いすぎるでしょ…。あと涙もろいとかズルくない?ピュアか…かわいいやん…。 でもって、バディはサイコパスなブラッドピットだなんて…。ほんとにヤバそうでいい…。アカン感じがすごい。 ドロッとしつつドライなバディ感とこだわりの60年代設定が最高で

          【映画感想】ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド(2019)

          【映画感想】死刑にいたる病

          阿部サダヲのサイコパス演技が最高な一作。 街の素敵なパン屋さんに扮するきゅるんとしたあざとさと、控えめに嬉しさを表現する猟奇さが素晴らしく、90年代のダサ青年姿も、急に始まる舞台系演出の概念シーン(面談室)も完璧。 あの演技なら過剰なゴア表現はいらなかったかも?好みだとは思うが…まぁ、あのあざとさとのギャップにするならあれくらい仕方がないのかな。カワイイって罪ね。。。 ストーリーもサスペンス要素多めでミスリードもしっかり。エンディングの伏線と見せかけてがっつりオチまでついて

          【映画感想】死刑にいたる病

          【映画感想】パルプ・フィクション(1994)

          90年代サブカルの大定番といっても過言ではない名作ですが、初視聴。ありがとうprimevideo! 1940年代頃のレトロアメリカ感たっぷりの設定とビジュアルをこだわりの構図で撮りまくり、ストーリーが交差する群像劇をギャング(マフィアでもなくヤクザでもない)をメインにバイオレンスで刺激的に展開し、合間の意味がありそうでなさそうな会話劇も愉快。全体のダサカッコイイ(たまにめっちゃカッコイイ)雰囲気が途切れないのが素晴らしい。 絶妙な配役の名優たちもグッド。ジョントラボルタが

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          【映画鑑賞】みんなのいえ(2001)

          三谷幸喜の名作、多分ちゃんと見たことがなかったので視聴。 いやー、三谷幸喜の当て書きキャスティングにいつも唸ってしまうのですが、今作も出オチ感をも漂う程のキャスティング。 すっごい田中邦衛だし、すっごく(トレンディードラマの)唐沢寿明。 だがそれがいい。 この二人のキャラ立てを支えるキャストも素敵。 婿さん役のココリコ田中のコントっぽいけどリアルな感じがとても良かった。お義父さん(田中邦衛)がツボで大好きなところ、蚊帳の外にされちゃうところ、共感。名言「納期は守ろうよ!」

          【映画鑑賞】みんなのいえ(2001)

          【映画感想】インターステラー(2014)

          好きな映画ランキングなどで名前が挙がりがちな印象だけども、ただしかし長いよ…ということで時間ができるまで寝かせていた本作。 やっと視聴。 確かに、男子が好きな映画ランキングに入れたくなる映画でした。 物理学や化学の小難しい感じはもちろん、やっぱ愛が地球を救うでしょ!パパ大好き!俺の娘サイコー!な大団円。 長くても、結局ロマンに帰着するアメリカの本気をみました。 古き良きカントリーアメリカの自宅の雰囲気も、少しだけレトロでリアルな宇宙船も、これまでのSF作品へのリスペクトが

          【映画感想】インターステラー(2014)

          #夏の1コマ 映えすぎる夏の一皿

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          【映画感想】Pearl パール(2023)

          老人vs夢見る若者な前作Xエックスからの前日譚。 前作の出来栄えもポスターもいい感じで、結構期待して観ましたが、良かった! 前作からの伏線回収と対比のカタルシスたっぷり。レトロ映画へのリスペクトが面白く、オマージュや社会風刺もブラックさと映画愛の塩梅がバッチリ。 1910年代の時代背景もマッチし、人物のビジュアルも◎。タイトルクレジットもパーフェクト! 三部作として計算されてるのが分かるので、すでにアメリカでは公開中の次回作(時系列だと一番新しい)が今から楽しみ!とは言えホ

          【映画感想】Pearl パール(2023)

          【映画感想】アガサとイシュタルの呪い(2019)/アガサと深夜の殺人者(2020)

          イギリス作成のドラマ映画シリーズの2・3作目。シリーズだけども、毎回監督と主人公・アガサクリスティを演じる俳優が変わるのが特徴。 これで三作とも観ましたが(多分続編は無さそう)、アガサ役の女優さんはいずれもいい感じで当時のヨーロッパのオシャレさが分かる衣装、美術もバッチリ。お金かかってる。 ただ、ストーリーは…素人探偵ものなので、スムーズにいくとは思いませんが、なんともグダグダ。これもアガサの作品に対比したユーモア演出…なのかな?どうなんだろう?微妙に恋だかお金だか愛だかが

          【映画感想】アガサとイシュタルの呪い(2019)/アガサと深夜の殺人者(2020)

          【映画感想】ノクターナル・アニマルズ(2017)

          アメリカっぽさ全開のサスペンス?映画。 別れた男からの遠回しの復讐って…20年ぶりでしかも小説って…すごくアメリカの男性性を感じました。 なんかその小説の内容も完全に当てこすりだし、メールもなんか匂わせぶりだし、現実では(主人公の前には)一度もその男が出てこないって…そんな重い束縛系マウントインテリ男子、そりゃ別れるわ(笑) しかも、結末委ねてくるのでこれはサスペンスなのか?とも思ったり。 日本的こじらせストーカー復讐系とも韓国的ナチュラルサイコパスとも違う、ドロドロしたア

          【映画感想】ノクターナル・アニマルズ(2017)