高知旅行
高知に行ってきた。
旅行とは言っても、大半は仕事のスケジュールで埋まっていて自由時間は少なかったがそれなりには楽しめた。
日本一のがっかり観光名所と呼ばれる、はりまや橋を見逃したことだけが心残りだ。
少しふらっと歩いてみただけで高知城、武家屋敷跡、山内家代々の館跡など、史跡が街中に点在している城下町の独特の風景と慕情を味わうことができた。
特に武地瑞山殉職の地などは、高知城から近いことの驚きと、日本史上においても苛烈な自死をやり遂げた半平太の悔恨を夢想して感動も大きかった。
龍馬の足跡を追えなかったことも少し残念に思う。
旅行先でググるのはご当地グルメ、シガーバーと良きタバコ屋だ。
高知と云えばまず鰹のタタキ、これは仕事仲間とメシついでに行った居酒屋で早々にクリアできた。やはり名物グルメ、絶品でした。
昼に少し時間があったので当たりをつけていたタバコ屋に期待もせずに入ったところ、気難しそうなご主人に軽く挨拶した直後、目に入ってきたのは大きめのヒュミドール。
中には、モンテNO.3、コイーバエクスクイジート、ロメオNO1,2,3!
モンテクリストが高知で見つかるとは、しかもロメオが1,2,3揃っているのを久しぶりに見た。
興奮を隠せないままご主人とキューバシガーの枯渇について悲しみを共有した後、買えるだけの葉巻を譲っていただいた。旅はするものである。
ひと通り高知の夜を楽しんで、これも当たりをつけていたシガーが置いてありそうなバーに一人で入る。万が一の為、トラベルヒュミドールには10本満載だ。
看板も出ていないバーだったので少し探したが、入ってみるととても雰囲気のいい柔らかくて落ち着いた場所だった。
とりあえずジントニック、それと葉巻はありますか?
マスターがおもむろに出してくれた箱には、ロメフリ、ベゲロス、多少のドミニカンシガー、なによりパルタガスD4が積載されていた。
迷わずD4を手に取り、久しぶりの恋人に会ったような高揚感と共に火をつける。
いつ、どんな時に喫っても変わらずふくよかな紫煙、キューバらしい強さ、少しの華やかさ、最後まで楽しませてくれる変化。
レギュラーラインの葉巻の中で、D4だけには裏切られたことがない。
シエラ・マエストラの精霊よ、私にありったけのD4をください。あとランセロもお願いします。ついでにフンダドレスも!
スコッチを味わいながらマスターと長々とお話しさせてもらった。
話が行き過ぎてUFO談義に及んだことまでは記憶に残っている。
朝の4時、D4を買い占めて行こうかと思ったが、このバーからそれを奪うように気が引けたのでチェック。
小腹が空いたのでとマスターに尋ねたところ、ラーメン屋が一軒だけ開いているとの事だったので向かう。
思考能力を手放していた為、お勧め下さいと注文したらマヨネーズラーメンが出てきた。
高知の思い出をファンキーラーメンで締める事になるとは。
次の日?当日か。
夕方まで下痢に悩まされることになった。