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現代民話考 9 木霊・蛇 松谷みよ子

斧をあてたとたん、伐ろうとした木が震え出し、ざわめいた話。木の精霊の凄まじいまでの怒り。大地の精霊である蛇―あるときはたたりを、またあるときは福運をもたらす。古くから伝わる蛇聟や蛇女房の話。木と蛇の霊性・信仰・祖神性を全国各地から集める巻。

 木の話と蛇、兵隊さの不思議なお話。
昔の方々のお話は、とても勉強になる。
 自然と中で暮らし、自然の声を聴いて、自然と共存共栄していた。

 人間は自然のお情けおこぼれで生きているようなもので、支配しようなんでそれはただの驕りだ。
 自然が与えてくれるもので生活していた時代の方が、豊かであったのだろう。

 羨ましくなる、心が洗われるそんなお話でした。

木の精霊


 木には主がいる。木を刈る時斧を振り上げて動いたり震えたりしなければ、その木は切ってもよい。
 斧を振り上げて、風もないのに木がざわざわと動き出したら、切ってはいけない。
 木の主に出会ったりすると、その人は短命だといわれている。


材木屋


 神木は買うなという戒めがある。
 切った人も買った人も、不思議に死んだり病気になったりする。


福島県


 2月28日は山の神様の日といわれ、神様が山の立ち木を数えて歩かれる日として、その日は終日山小屋に籠って敬虔な気持ちで、お神酒を供え、五平餅などを作って仕事しないしきたりがある。

 都道府県によって山の神様の日は違う。


岐阜県


 山の神様は女性だから、男以外は山へ入ってはいけない。山で弁当箱を洗ったり、山で化粧をして帰ってきてはいけない、山の神様が怒るという。

家には植えてはいけない木

 茨木県 ビワの木を植えてはいけない、病人がでる。
 千葉県 青ぎりは男の子のいる家には植えてはいけない。
 新潟県 ねむの木は土手には植えてはいけない、木の王様だから。
 長野県 カラタチを植えると家が滅びる。
 岐阜県 桐の木が屋敷に入ると家が滅びる。
 愛知県 芭蕉ウドを屋敷に植えると病人が出る。
    チャンチンボクという長い木が、家の棟をこすと、家がたおれる。     
 神奈川県 庭木にイチジクの木があると不吉なことがおこる。


松の木


 松の木はお酒大好きで、弱ったときに酒をあげると生き返る。
 だから、酒とスルメをあげておけば、良く根付いて末永く生きる。

蛇に息を吹きかけられると、人が死ぬ

大蛇になるには、山で三年、野で三年、里で三年、計九年修行しないといけない。
 そして、人の目に触れると大蛇にやれない。

猟師
昔の猟師はくろがね弾というものを持っていた。
それは、お宮で神様に祈祷して作った弾丸で、身を護るとき以外は撃ってはいけない、また撃ったら殺生は止めないといけない掟があった。

魔物に証拠を取られたら、毎日通われて命を取られる。

尻尾の切れてる蛇は、神社のおつかいひめだという。

家の中や軒下による蛇を「金蛇様」といって、家運の守り神であるから殺してはいけないと戒めている。
 また、その家の先祖が蛇の姿をかりて、あの世から出て、家の安否を見守りに来るのだととも言う。

白い蛇は家を守っている
白い蛇を殺せば、その家に何らかのたたりがある、その家に守り神がいなくなる。

家のあたりに出る蛇は殺してはなぬ。
それは、その家の先祖の人だからという。


二股の尾のトカゲが来たら、その後には3本足の蛙がついており、三本足の蛙の後には、必ず大蛇がついている。

 加門先生の本で紹介されていた本で、面白かった。
というか、勉強になった。

 昔の方のお話(民話)は、答えがない。
なんだかわからない、なんだかわからないけど、そういうものなのだ!終わり。
 でも、みんなそれを守る、守らないと怖い。
 木の民話は納得した、蛇の話は怖かった。
でも、勉強になった。

 他にも色々変わった話がありました。
 この本はおススメです。

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anco
ありがとうございます!! がんばります!!