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医者の言い分 ――放送記者から医師になってわかったこと 野田一成
救急搬送の受け入れ拒否」「病院閉鎖」「医師不足」......医療をとりまく話題は毎日のようにニュースを賑わしています。
自分の身にふりかかる問題として、多くの方が真剣に、深刻に問題を捉えていますが、多くはマスコミからの訴えばかりで、医療現場からの声はなかなか出てきません
「先生と呼ばれると、人間がダメになる」
臨床系の授業で
「そこの先生、この症例についてどう思いますか?」
講義に来る多くが、学生を「先生」「先生」と呼んでいる。
医療行為もできない学生が「先生」と呼び合う世界。
それが医学部の学生なのだ。
医学部はダメな人間を大量生産していることになる。
医者の日常
日曜の当直にあたると、勤務は午前9時から翌朝9時までの丸々24時間。当直が終わるとそのまま翌日の勤務となり、外来や救急外来で勤務したり、外科医ならそのまま手術に入ったりすることもよくある。
仮眠室はあるが、寝ることが出来るのは、病棟が平穏で、救急外来の患者がいないときだけだ。
大学病院神和
「立派な建物や検査機器のある大学病院の方が病気をきちんと治療することができる。大学病院に行けば、教授や助教授に診察してもらえる」
開業医より大学病院の方が優れた治療が受けることができる、お年寄りに多い傾向。
小さな門構えの開業医より、大学病院の医師から診察を受けた方が安心感があるのだろうが、実際は、開業医は何十年の経験を持つベテランで、大学病院に居てる研修医より余程信頼できるのだ。
胃カメラや大腸内視鏡検査も、開業医の方が上手い場合が多い。
MRさん
MRとは、製薬会社の医薬情報担当者の事である。
某製薬会社が主催する「医療セミナー」は、セミナー会場は大学から車で40分のホテル。
タクシー代は片道8000円で、往復のタクシーチケットが製薬会社から学生にまで支給される。
約一時間半の講演を聴くと別室に招かれ豪華な食事が振る舞われる。
帰りは受け付けで宣伝資料の入った手土産が渡され、中には一万円はすると思われる電波時計が入っていた。
薬の売り込みに成功すれば莫大な利益が得られる。
研修医や学生にも接待することで、勘違いする「裸の王様」もいるであろう。
入院
百戦錬磨の看護師の観察力と勘は非常に高い。
「あの患者さん今晩逝くよ」
ベテラン看護師の予測が的中することがある。
入院生活が長くなるなら、看護師と良好な関係を築くことをおすすめする。
看護師と医者の関係がぎくしゃくしていいると感じたら、その病院は要注意だ。
未収金
全国45の国立付属業員で、患者が支払っていない治療費などの未収金が2006年度末までに累積で81億円に達しているという報道がある。
支払拒否の患者はリピーターが多い、彼らは病院側が診療を断れないことをよく知っている。 そして再び治療を受け、何事もなかったように帰っていく。
患者のモラルというようり、日本全体のモラルが崩れつつある。
イギリスの若手医師の給料が、コーヒーショップの店員より低いとストライキが起こった。
日本で医師不足が懸念されているが、医学部も医学部の店員も増えていない。
既得権益、特定の職業の人が増えすとぎると、お金が稼げなくなる。
医療の世界は諸刃の剣であるのかもしれない。
でも、病院に行って診療に、2時間待たされる世界が正常とも思えない。
できれば病院とは距離をおきたい。
元気でいることが大前提。
この本はおすすめです。
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