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存在のすべてを 塩田武士
平成3年に発生した誘拐事件から30年。当時警察担当だった新聞記者の門田は、旧知の刑事の死をきっかけに被害男児の「今」を知る。再取材を重ねた結果、ある写実画家の存在が浮かび上がる。
面白かったです。
塩田先生の本を初めて読ませていただいたのですが、こんなに面白い本を書く作家さんがいたのを今まで知らなかったのが、悔やまれる。
早く続きが知りたくて早く読みたいのに、私は読むのが遅いので、とてももどかしかった。
でも、P200ぐらいで気が付いたのですが、もどかしいのは、この作品の中の時間がゆっくりしか進まないからではないか?と気が付きました。
作中の人物の心がゆっくり移り変わる時間軸を、同時に経験してるのだ。
同じ経験をしているから、もどかしい気持ち、早く知りたい気持ちを、共感できたのだ。
そこが面白かった。
が、イライラもした。
「早く教えてくれ!!」と何度も思った。
ダヴィンチの言葉
「芸術に完成はない。諦めただけだ」
この言葉をキーワードに物語は続く。
メロディは
George Winston - Longing Love
この音楽を聴きながら、この物語は始まる。
そして、ラストは最高でした。
もっと、ゆっくり読めばよかった。
でもそれは無理でした。
早く先が知りたくて、ゆっくり読めなかったので、もう一度、忘れ頃によめたらいいな。
面白かったです。
この本はおススメです。
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